第50回 とまりぎインタビュー:中岸巧さん【偽らず、ありのままの自分でいること】

みなさんこんにちは、トビタテ高校生コース3期生の積千夏です。8月の上旬に行われたHC会でとても素敵なお話を聞いたことがきっかけで、中岸巧さんにインタビューしました!

 

トビタテ!留学JAPANでの留学

中岸巧さん
高校2期生
アカデミックショート

積)よろしくお願いします!最初に留学のきっかけを教えてください。

中岸)高校1年生の時に行ったイギリス留学での悔しい経験があり、自分が納得できる留学をしたいと思っていました。たまたま行った創価大学のオープンキャンパスでトビタテのチラシを見た時に、これは申し込むしかないと思いました(笑)自分の高校にはなかったので、学校に持ち帰り、申し込みました。

 

 

イスラム教徒を知りたい

積)運命だね!なぜマレーシアに留学したんですか?

中岸)当時、イスラム教の過激派の事件がよく起きていました。僕も創価学会という宗教団体に入っているから、信じているものは違うといえど、同じ宗教団体の人間として、実際にイスラム教徒はどんな人だろうと気になっていました。マレーシアは他宗教で、日本でイスラム教の風当たりが強くなっている中、色々な宗教が存在している中で人々はどうやって暮らしているのか知りたかったんです。

積)現地では何をしていましたか。

中岸)現地では語学学校に通っていました。宗教独自の建物も行きました。イスラム教を信仰している国からの留学生が多くて、色々な国から来た方とも話せました。

積)現地で辛かったことはありましたか?

中岸)日本で抱えている問題がマレーシアで大きくなったというか。日本では自分のセクシュアリティについて悩んでいた時期で、自分のことを見つめる時間が多くあって辛かったかな。マレーシアでの時間はすごく楽しかったけど、留学後の方が辛かったです。マレーシアが楽しすぎちゃったくらい(笑)

積)日本に帰ってきてからが辛かったんですね。

中岸「現地で仲良くなった友人と」

現地で仲良くなった友人と

 

 

自分らしさ

中岸)日本では、真面目に勉強することで自分を隠すというか。通っていた高校が男子校だったから、自分がゲイだとバレると友達がいなくなっちゃうんだろうなとか。そういう部分を隠すために優等生を演じていた。でも、マレーシアで自分が心からのコミュニケーションが初めてできた。素直な自分で人と関われたんです。だからこそ、日本に帰ってきて、この素直さって良いのかなってすごく悩んじゃった。

積)帰国後、前の自分に戻ってしまう人も多い中、自分を貫いていて素敵だなと思います

中岸)僕にとっては、それがすごく戦いでした。日本の高校にいた時は、ありのままの自分でい続けられなくて。

積)でも、そこで高校を辞めるという選択肢をしたことはすごく良かったんだと思います。

中岸)「そのままの自分でいようとしたところがすごいところだ。ありのままの自分でいようとしたことを止めようとしなかった。そこがお前のすごいところだ。」と父も言ってくれました。

積)確かに!

中岸)人の意見を聞いて、日本の常識に合わせて生きていくこともできたと思います。でも、自分を偽って生きていくことがすごく苦しくて。留学を通して、自分らしさをすごく考えて悩みました。自分らしさって、無理やり押し付けられるものではなくて、自然体、ありのままでいることだと思うんですけど、ありのままでいることができなくて。

積)日本だと特に。

中岸)真面目だった自分と距離を置いて2年半も引きこもったのは、普通に考えて何やってんだろうって感じですけど、長い時間をかけて自分と向き合えた。自分の気持ちを殺してまで人と合わせて生きていくのは違うなって。ありのままの自分を受け入れてくれる人、僕を知った上で自分にエネルギーを注いでくれる人と活動しようと思っています。

 

 

1人1人の個性を尊重する

積)その2年半は自分と向き合うのに必要な時間だったと思います。今後の目標はありますか?

中岸)現在は、大学の創価RainbowActionsというLGBTQ+のサークルに入っていて、セクシュアル・マイノリティ当事者とストレート・アライの子たちがたくさんいます。そこで、自分のセクシャリティに悩んだ経験があって、他にも同じ経験をした人が多くいることを知れた。セクシュアル・マイノリティの人たちが、もっと生きやすい社会を作るために大学内にもLGBTQ+の知識を広め、認知度を高めたいです。そして、1人1人の個性を尊重したい。

積)それはすごく大切。

中岸)男だから、女だからこういう風にしろというのではなく、1人1人の個性を大事にする、尊重する。目の前の1人を大事にする視点を持って、人付き合いをしていきたいです。セクシュアル・マイノリティの人たちだけが幸せになるのではなく。例えば、ハンディキャップを背負って辛い思いをしている人とかも含めて、目の前の1人のありのままを受け入れ大切にする。という考えを広めていきたいです。

積)とても素敵な活動ですね!

中岸)具体的には、大学内の色々なサークルや部活と合同で勉強会を開き、LGBTQ+に関して知ってもらうのが1つ。2つ目は学外で、高校などの依頼を受け取ったり、自から働きかけ、講演会を開催したり当事者と話す場を設けたいです。小中高でセミナーを開くなど。3つ目は他の大学のLGBTQ+サークルと連絡を取りあい、集まって話したいです。地方とも連絡を取り情報交換をしていきたい。学生同士で連携できるような組織、機会を作りたいと考えています。

「中岸」LGBTQ &合同勉強会をしている時の写真

LGBTQ &合同勉強会をしている時の写真

 

 

 

編集後記

留学をしてから「ありのままの自分」でいることを突き通し、現在も様々な活動をされている中岸さん。留学した時に初めて素直な気持ちで人とコミュニケーションができた、大きな一歩だったと語っていました。応援しています。