第72回とまりぎインタビュー:加藤 雄太さん前編【ビジュアルストーリーテリングを学びにカナダへ渡った理由】

2020年2月3日

みなさんこんにちは!トビタテ6期の遠藤です。今日はカナダにカメラ留学をしていた加藤くんにインタビューしてきました!初めて会ったときに「知らない人に話しかけるのが趣味なんですよ」と語っていた加藤くん。前編では、なぜ留学に行こうと思ったのか?彼がなぜ道端にいる人に話しかける活動をしていたのか?など聞いてきました!

 

写真好きの学生ばかり

遠藤)加藤くんこんにちは!今日はインタビューよろしくお願いします!

加藤)よろしくお願いします!

遠藤)加藤くんはどこに留学行ってたんだっけ?

加藤)カナダのバンクーバーです。ラサールカレッジバンクーバーという学校に通っていました!専門学校みたいなかんじの学校で、アート系のことを学びたい人が世界中から集まるところなんですよ。

遠藤)へ〜!留学中どんなことしてたの?

加藤)そ学校の写真学科みたいなところで写真を専攻していました。すごい写真好きの学生ばかりで、朝8時30分から授業が始まって夜の11時30分まで学校に残っているんですよ。みんな学んだらすぐスタジオに行っていました。そんな学生たちから僕もすごく刺激をもらってましたね。

遠藤)夜の11時30分まで!好きなことに打ち込める環境って素敵だね!

加藤)その生活を振り返ってみても楽しかったし、その経験が今に繋がっていると言えますね!

 

 

“HAZIME-MASHITE”の活動に行き詰まる

遠藤)なんで留学しようと思ったの?

加藤)僕は留学前から“HAZIME-MASHITE”という道端の人に話しかけてその人の人生を写真とともにインスタグラムで紹介するという活動をしていました。インタビューをしているなかで、もっと写真に力を入れたら読む人たちに伝わりやすいかなって思ったんですよ。それでビジュアルストーリーテリングっていう技法があるんですけど、言葉なしにビジュアルでその人の感情とかを表すにはどうだろう?って考え始めて、それを学ぶためにトビタテで留学しました。

遠藤)どうして行き詰まりを感じたの?

加藤)実はトビタテを受ける前にトロントへ中期留学した頃から行き詰まりを感じてたんですよね。それはなんでかっていうと、すでに留学行く前から“HAZIME-MASHITE”の出版が決まってたんですよ。出版した後に自分の中で完結した感があって、もっとできるようにするにはどうしたらいいかな?って考えた時に500〜600人インタビューしてきた中で系統が似てきたことに気づきました。本当にランダムにタバコ休憩している人とか町中の人に声かけるんですけど、僕のフィルターがかかっちゃうし聞く質問や話しかける人のタイプとかが似てきていて…。それがすごい自分の中で嫌だったんです。

遠藤)そんなことがあったんだね!

加藤)もともとこの活動始めたのも、ランダムにいろんな人の話を聞きたかったっていうのがあります。それに自分のフィルターみたいなのを広げるために、海外に行っていろんなバックグラウンドを持っている人たちへ英語でのインタビューに挑戦することによって、いろんな人に話聞けるんちゃうかなって思いました。

遠藤)トロントでの留学から帰ってきて変化はあった?

加藤)トロントから帰ってからも“HAZIME-MASHITE”の活動を続けていたんですけど、やっぱり似たような人に声かけちゃうなっていうのがありました。その活動をすでに3年間続けていたんだけど、それまではその人が喋ったことをただ文字に起こした媒体でしかなくて写真は適当だったんです。別にカメラに興味あるとかはなくて、ブレていても気にしなかったんですよ。そこからインタビューだけではなくて、写真だけでその人の感情や生き様が現れるような写真の撮り方を学ぼうと思いました。

(実際に出版した”HAZIME-MASHITE”)

 

「お前誰やねん」

遠藤)てっきり最初からカメラに興味があるのかと思ったよ!どうしてカメラを持ち始めようと思ったの?

加藤)最初はカメラも持たない、写真も取らないというスタイルでインタビューしていたんだけど、それだとただただ怖がられるんすよね(笑)

遠藤)たしかに知らない人から話しかけられたら構えてしまうかも!

加藤)「お前誰や?」って怪しまれましたね。フラッと外に出て、名刺もそのとき持ってなかったから「宗教か?」とか病んでいる大学生かと思われたりしました。

でも僕からしたらそれが嫌だったんですよ。意識は正常やし、何も危害を与えようとしてアプローチしているわけではないのに、「お前誰やねん」とか怪しい目で見られるのがめっちゃ嫌で「これを変えるにはどうしたらいいかな?」って考えました。そしてカメラを持って行ったら、「写真を撮りたくてこの子私に近づいてきたんだなあ」、「カメラの活動しているから写真取りたいんだな」って思ってくれるんやろなと思いつつカメラを持ち始めたんです。

遠藤)なるほど!カメラを持っていたら話しかけるきっかけになりやすいよね!

(日本で活動している時の様子)

 

みんながどんどん大人になっていって…

遠藤)そもそも知らない人に話しかけ始めたきっかけはなんだったの?

加藤)なんか大学1回生の時にみんなが変わっていくのを感じたんですよ。仲よかった幼なじみの女の子が急に大学デビューしていたり、友達がサークル入ったり、就活を意識しだしてインターンを始めたりしてました。僕はみんながどんどん大人になっていって置いてけぼりにされた感じがしたんですよ。なのに僕は時給850円で焼き鳥焼くことだけバリ上手くなっていって、「何この生活?!みんなは楽しくやっているのに。僕どうしたらいいんやろ?」って思っていたんです。

遠藤)周りがキラキラに見えるとき私もあったな〜。

加藤)ずっと悩んでてもおもんないなと思って、少なからず僕よりも長く生きている人ってどっかのタイミングで何かの決断をしたという経験があるんじゃないかと思って、とりあえず外に出てお年寄りの人に挨拶してみたんです。「こんにちは」って声かけて立ち止まってくれたら「何の仕事をしているん?」「なんでその仕事についたんか?」「今どんな生活しているんですか?」って聞いてみたり。

僕はその時ほんま何したらいいのかわからなかったけど、「何したらいいかわからんわ」って自分の中で口にするのが嫌だったんです。自分の中で自分を許すために、これだけの人数に声かけて、このくらいの人が自分の決断をしているよっていうのを言えるようになりたいって思って活動を始めました。

遠藤)そういう経験があったんだね!そして実際にたくさんの人に話を聞くっていう行動力が本当にすごい!

 

 

後編へつづく。