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【SDGs特集 Vol.2(前編)】伊藤将人さん:地域 × SDGsの未来、地域に暮らす人々の幸福を追求する (第119回)

2021.01.11

こんにちは、トビタテ事務局インターンの福永です。

SDGs特集第二弾のテーマはずばり「地域 × SDGs」。

地方消滅可能性という言葉が存在するように、日本の地方部では少子高齢化が進み都市一極集中が加速しています。

そんな状況を悲観することなく、若者が地域に入り込み、柔軟な発想でアクションを起こすことで変化を生み出していくことは可能なのではないでしょうか。そこには無限の可能性が秘められているように感じます。

そんな想いのもと今回は、日本の地方の課題をエコツーリズムと観光インバウンドの強化によって解決する策を学ぶために英国LiverpoorとBathに留学をしていたトビタテ6期生・多様性コースの伊藤将人さんにお話を伺いました。

1996年長野県生まれ。KAYAKURA代表 大学在学中からさまざまな地域活動や地域団体の立ち上げに参画。池田町第六次総合計画審議委員。週刊SPAやOggi、Abema Prime Newsなど寄稿出演多数。2019年4月から東京都と長野県の二地域居住中.詳細なプロフィールはこちらから

小学生の時から街について考えることが当たり前だった

ー 福永:本日はよろしくお願いします。早速ですが、伊藤さんは現在どのような活動をされているのでしょうか?

伊藤:多岐にわたっているのですが、現在一橋大学の修士2年目で、地域政策や地域社会学の研究を行なっています。

主な研究内容は ①地方移住 ②地域内における広い意味でのコミュニティやつながりについて ③地方創生の3つです。

今年の夏は人口80世帯くらいのとある集落に入り込んで「どんな人間関係を作っているのか」「町内会や自治体がどんな機能を果たしているのか」「どのようなコンフリクトが存在するのか」など、ひたすらインタビュー調査をしていました。

1人2時間20人に調査した地区の光景

ー 福永:地域ど真ん中ですね…!私も大学生の時に気仙沼で活動していたので伊藤さんの研究内容、とても気になります!多岐に渡るということは他にも活動をされていると…。

伊藤:はい、複数の地域で地方自治体や企業に対してのコンサルをしています。

新しい地域・社会・観光を考えるWebサイトKAYAKURAを運営しており、2020年10月は25万PVを記録しました。地域や社会についてのサイトはなかなか読まれにくいので多くの方にご覧いただけて嬉しいです。Webサイトをきっかけに広がっている仕事があったりしますね。他にも英語で長野県の観光情報を発信するWebサイト「NAGANO TRIP」を運営しています。

ー 福永:多岐に渡る活動を通して活躍されている伊藤さんですが、今の活動に至るまでの「原動力」はどこにあるのでしょうか?

伊藤: 5歳のときに長野県池田町の新興住宅地にポンと引っ越してきたのですが、どちらかというと行政に近い仕事をしていた母が僕を地域に関わるいろいろな場所やイベントに連れて行ってくれました。その影響で小学生の頃から僕にとっては地域の大人と会い地域のことを考えるのが当たり前になっていました。

大学に入ってから「今度は自分が地域に学んだことやスキルを還元する側になろう」と思うようになり、2015年に5人の仲間と「池田町と周辺市町村を対象としたフリーペーパー」の発行を始めました。

23歳~25歳の5人で4か月に1度2000部を発行している

フリーペーパーの作成を通していろいろな方にインタビューしていく中で、地域の課題がたくさん見えてきました。このことがきっかけとなり、観光インバウンドの研究をしようとトビタテの留学に至りました。

その活動の存在が“長く続いている”ことに価値がある

ー 福永:伊藤さんの地元での活動がきっかけでトビタテに繋がるんですね。すごく素敵です!フリーペーパーの作成を始めたことで何か変化はありましたか?

伊藤:まず、フリーペーパー作成メンバーのうち2人が「地方に戻ってくるのもいいな」とUターンして長野に戻ってきました。2人のうち1人は絶対に帰ってこないと思っていました(笑)そのメンバーに関しては地域が好きというよりは僕たちと仲が良かったからやっていたみたいな感じでしたが、「20代・30代のうちに地域の人と何かをすることは面白いんじゃないか」と戻ってきました。

他にも、僕たちのフリーペーパーを読んでくれた人が動き始めたり、池田町のお母さん達の間で地域について考える会が開催されたりといい感じでバトンを渡せていると感じています。僕自身はいま池田町にはいないのですが…苦笑

コロナ禍は記事制作もオンライン化

「続けることが目的ってよくないよね」と思われることが多いですが、僕たちのフリーペーパーは「情報発信するプラットフォーム」であることに価値があるので、その存在が長く続いていることに価値があるのではないかと考えています。フリーペーパーの発行回数を減らしたり将来的には有料化するなどして自分たちの負担を減らしつつ、持続可能性を追及していきたいですね。

ー 福永:「存在が長く続いていく」という考え方は、SDGsに通ずるものがありそうです。伊藤さんは地方におけるSDGs・サステナビリティーをどのように考えているのでしょうか。

伊藤:「大きく見ないこと・一つ一つ分解して考えてみること」が大事だと考えています。地方という言葉で括ってしまうと見えなくなってしまうものがありますよね。

例えば、3~4年前二人のおじいちゃんしか住んでいないいわゆる限界集落に入り込んでインタビューしていたことがあるのですが、何も知らず客観的にその集落をみていると「おじいちゃんたちは今後も集落を残したいと思っているんだろう」と思いますよね?他の人は出ていっても残って住んでいるわけですし。

囲炉裏を前に向かい合ってインタビュー調査

ただ、実際にそこに住んでいる人が必ずしも「維持したい」と考えているわけではないです。僕がインタビューを行った限界集落に住んでいたおじいちゃんが語ってくれたのは「多分この集落は自分の代で終わるだろう。

いかにこの地域をいかによりよく終わらせるのか、先祖に恥じないように終わらせるのか考えている」という思いでした。これは客観的にざっくり「地域」「地方」とみているとわからない住民の本音です。。。

「地方の集落を維持したい!」と学生たちが足を運び、「この集落を存続させるためにはどうすれば…」と考えることが正解かどうかは大きく捉えてみてしまうとわからないですよね。

▶︎伊藤さんのインタビュー記事後編はこちら!

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