第130回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第5弾木本登史さん【パルクール留学】
2021.03.15
みなさんこんにちは!
大学4期でロシアに留学していたトビタテ事務局インターンの鈴木です!
ユニークな国留学!という特集で
地図ではみたことあるけど。。。。
名前は聞いたことがあるけど。。。。
実は全然どんな国か知らない!!といったようなユニークな国に留学をしたトビタテ生にスポットライトを当てて、その国の魅力や、トビタテ生の活躍をご紹介しています!
そんな特集の第五弾!今回のユニークな国は。。。。。
「デンマーク」です!!
そんなデンマークで人気のある「パルクール」というスポーツをみなさん知っていますか?
今回はそんなパルクールを勉強するために留学した大学4期の木本さんにインタビューしてみました!
*記事を読む前にパルクールをもっと知りたい人はこちら
https://parkour.jp/about-parkour/?fbclid=IwAR29kI3UkFF5gJTheuMXp7b-CN_oq_CY3Ww8z_qqZR6rNGI6sCpWM1nJPBc
目次
トビタテ!留学JAPANでの留学
木本登史(きもとたかふみ)さん
大学4期 多様性人材コース
留学テーマ:パルクール留学
パルクール大国へ
鈴木)デンマークでパルクール留学をしようと思ったきっかけを教えてください!
木本)留学に行く前の私は、パルクールを何年もやっていたのに、パルクールのことを分かっていませんでした。さらに、日本ではパルクールの情報が少なくて、海外で情報を集める必要があると思いました。そこで、留学をしようと決めたんです。デンマークを選んだのは、パルクール専門学校があると判明したからです。デンマークでは体育にパルクールの授業があって、国や地方団体がパルクールに対して支援をしています。現地でのパルクールの立ち位置を知りたい、パルクール先進国で勉強したいと思い、留学を決意しました。
鈴木)デンマークの国技のようなものなんですね。
木本)はい。小学校の体育の授業でもやりますし、パルクール公園もあります。介護でも利用されています。
鈴木)介護にも利用されているんですね。それは意外でした。
時間がゆっくり流れていく平和な国
鈴木)デンマークがどのような国か、教えてください!
木本)時間がゆっくり流れていく平和な国です。空が近く見えてのどかでした。
写真①デンマークの大きくて近く感じる空。写真は修学旅行で、コペンハーゲンに行き、自転車で街中を駆け回った時の様子。
鈴木)いいですね!私は同じく北欧のフィンランドに行ったことがあるのですが、やはりのどかでした。
木本)ただ、食事はどこか味気なかったので、ずっとフルーツばかり食べてました…国民性は、普段は真面目なのに、羽目を外す時は外すというところがあります。
鈴木)それは意外ですね。二面性があって面白いですね。
多様性のあるスポーツ
鈴木)パルクール留学ではどのようなことをしましたか?
木本)パルクールはもちろん、パルクールとは何か、何のためにするのか、などについて学ぶ座学もしました。異なる考えをお互いに尊重し合いながら、多様な思想を共有しました。
体育の授業の一環で子供達にパルクールを教えたりといった活動をしていました。また、難民学校でパルクール体験会を開催したこともありました。
普段の生活では、家、練習場、専門学校といった様に練習施設が身近なところで生活していました。周りには、初心者からプロまで、いろいろなレベルの人がいました。一緒に過ごしたパルクール仲間には、去年世界チャンピオンになった人もいます!
写真②授業中の様子
「パルクール×ダルマさんが転んだ」
知っている遊びも、何かと掛け合わせる事でさらに楽しくなる事を学んだ。
写真③難民学校でパルクールの体験会を開催している様子
自分の「今後作りたい世界」を実現させたい!
鈴木)帰国後はどのような活動をされているのですか?
木本)デンマークで見た「今後作りたい世界」を留学中見つけたので、実現する為にパルクール教室を6か所、愛知、岐阜で行っています。また、現在はパルクール専門施設を手作りで作っています。
鈴木)木本さんが作りたい「今後作りたい世界」とはどのような世界ですか?
木本)デンマークにあるようなパルクールパークを作りたいです。留学中70歳くらいのおじいちゃんと5歳くらいの孫が20代歳の若者とが加わって一緒にパルクールを楽しむといった姿を目にしました。日本ではあまり見かけない光景で、年齢や性別に関わらず楽しめるのは魅力的だと思ったので、こんな世界を作りたい、と思いました。
鈴木)いろいろな世代の人が楽しめるというのは向こうらしいですね。
木本)パルクールは誰でもできるスポーツです。パルクールでは、年齢や性別などの壁を越えることができます。今運営しているパルクール教室も、能力や年齢でクラスを分けていません。4歳から79歳の人が同じ教室で学んでいます。今作っているパルクールパークでは、パルクールに関係ない人にも、ふらっと立ち寄って遊んでもらいたいです。
鈴木)留学の経験が活きていると感じるのはどのような場面ですか?
木本)パルクールパークを作る時に、どんなパークを作れば楽しめるか、どうすれば初心者からプロまで、皆が楽しめる障害物を作れるか、どうすれば年齢、性別、能力関係ないコミュニティが作れるのかについて考える上で参考になっています。まだ実現することはできていませんが、役には立っています。
性別や能力、年齢の壁を越えて、自由な発想で楽しめる
鈴木)留学の経験を活かして将来やりたいことはなんですか?
木本)今は有料のパルクールパークを作っていますが、将来的には、デンマークのように無料で誰でも遊べるパークを作ることが目標です。また、日本の体育の授業にパルクールを入れてほしいと思っています。日本とデンマークの体育の授業は違います。日本のようにただ身体能力を競うだけでなく、デンマークのようにパルクールをすることで、自由な発想で楽しめるようにしたいです。同じ跳び箱でも、日本ではどれだけ高く跳べるかに目が行きがちですが、デンマークでは、跳び箱1段でも遊べる想像力や自身がイメージした動きを実践するボディコントロール能力が学べます。そして人それぞれのアプローチがあることから体育でも多様性などが学べます。パルクールのように、自分の思い通りに体を動かせるような体育の授業になったら超人が生まれるんじゃないかな、と思います。笑
鈴木)私は体育が苦手だったのですが、やはり誰かと比べてどれだけできるかということよりも、どうしたら上手く体を動かすことができるのか、ということに意識が向くと、苦手な人でも楽しめるんじゃないかと思います。
木本)運動が嫌いな方の方がパルクールを続ける比率は高いですね。パルクールにはこうじゃないといけない、ということがないので、自由な発想で今の自分を引き出してあげることが出来るので。
鈴木)パルクールを日本の授業でもとりあつかってもらうために今何かしていることはありますか?
木本)とりあえず、今はパークを作ることとパルクールを広めるために教室を開くことに力を注いでいます。
学校の先生が来るイベントに顏を出すこともしていますね!
実際には授業に取り入れようと考えてくれてる先生も多いですが、決定権を持っている人たちにはたどり着いていなく、難しいです。
また、他の活動としてはパルクールでの成長を可視化・エビデンスとして発信するため、パルクールで成長した子達にインタビューをして、動画を作成しています。
編集後記
運動が苦手なタイプとしては、パルクールのように誰でも楽しめるスポーツの普及は気になりました。誰でも楽しめるスポーツを支援するのは、福祉国家の北欧らしい発想だと思いました。今後も木本さんの活躍を応援いたします!
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