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第135回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第9弾 山本世璃佳さん【デンマークで保育留学】

4期かほ

4期かほ

2021.03.29

みなさんこんにちは!

 

大学4期でロシアに留学していたトビタテ事務局インターンの鈴木です!

ユニークな国留学!という特集で

 

地図ではみたことあるけど。。。。

名前は聞いたことがあるけど。。。。

実は全然どんな国か知らない!!といったようなユニークな国に留学をしたトビタテ生にスポットライトを当てて、その国の魅力や、トビタテ生の活躍をご紹介していきたいと思います!

 

そんな特集の第九弾!今回のユニークな国は。。。。。

「デンマーク」です!!

 

デンマークは2回目の紹介になります。北欧にある、福祉に力をいれている国です。

今回はそんなにデンマークで保育留学した大学4期の山本世璃佳(やまもとせりか)さんにインタビューしてみました!

 

トビタテ!留学JAPANでの留学

山本世璃佳(やまもとせりか)さん

大学4期多様性人材コース

留学テーマ: 子どもの自己肯定感を膨らませる保育

 

自己肯定感を膨らませる保育

鈴木)デンマークで留学をしようと思ったきっかけを教えてください!

山本)以前、オーストラリアで留学をしていた時に、語学学校の先生から自己肯定感が大切だとということを身をもって実感させられるできごとがありました。

オーストラリアは私にとって初めての海外だったのですが、帰国後もっと他の国も見てみたいという気持ちと、次にいくなら保育の進んでる北欧を見たいと思うようになりました。その中で、デンマークを選んだわけは、「認めの保育」と呼ばれる保育メソッドの存在を知ったからです。

鈴木)きっかけはオーストラリアだったんですね!

 

寒いけどあったかい国

鈴木)デンマークはどのような国でしたか?

山本)のんびりしているな、と思いました。オーストラリアに行ったからこそ余計にそう思ったのかもしれませんが。

また、デンマークの気候は寒いけど、心にあたたかさを感じる国だと思いました。

鈴木)どんなふうにあたたかさを感じましたか?

山本)生活してみて、デンマークの人たちが信頼感を大切にしていることが伝わってきました。

私は「オペア」といって、ホームステイをしながらベビーシッターをしていたのですが、保育園へステイ先の女の子を迎えに行った時に、私が外国人であるにもかかわらず、みんな明るく迎えてくれたからです。

それに、オーストラリアや日本ではふつう、園の前には門があって、敷地の柵があって、更には証明書が必要ということもありますが、デンマークにそれはありませんでした。それで、デンマークの人たちが人を信頼しているということが分かったんです。

鈴木)ロシアはどこにいっても身分証が必要だったので、対称的ですね

 写真①デンマークでは、毎年夏に(6月頃から)休みを取り、1週間ほどサマーハウスと呼ばれる貸家に泊まる週間があります。私の家族は父側4家族が集まって、家でそれぞれ好きなことをしたり、海まで散歩にでたり、1週間のんびりと家族の時間を過ごしていました。

サマーハウスにて

褒めるのでなく「認める」

鈴木)留学ではどのようなことを学んだのですか?

山本)「認めの保育」というメソッドを勉強しました。保育園でのインターンで、実習しながらで学んでいくことができました。

鈴木)「認めの保育」とはなんですか?

山本)人と比べない、否定せずポジティブな言葉を使う、本音で話す、などを大切としている保育です。


例えば、褒めるのと認めるのを分けて考える、ということがあります。子どもにとって褒められることは嬉しいですが、大人の評価が入ってしまうので、褒められるために片付けるという風に、評価を求めて行動するようになる危険性があります。だから褒めるのでなく、「認める」ということを大事にしているんです。

例えば、子どもが絵を描いて持ってきたら「上手に描いたね」と言うのでなく、「いっぱい描いたね」など、ありのままを共感し認めます。他にも、「好きだよ」「いてくれてうれしい」など、存在自体を認めることも大切にしています。

鈴木)「褒める」ことと「認める」ことを分けて考えるというのは新鮮だと思いました。

山本)褒めるのは大切とされていますが、頑張って何かをするときに結果だけ見て褒めると、子どもは褒められるために頑張るようになります。そうなると、「良い」「悪い」の判断基準がどんどん増えていき、結果、悪いことが起きた時に、自身を全否定してしまうおそれもでてきます。

デンマークにいた時に、幸福度ナンバーワンというだけあって、みんな家族のことが大好きなんだな、というのがすごく伝わってきました。他の家族と一緒にいても、自分の家族を大切にしているのが分かりました。

日本だと謙遜して、他の人から子どもが褒められることがあっても親が「この子は家では…」とできないことを強調しますが、子どもからしてみれば否定されているように思うんじゃないかって思うんです。わざわざ家でのことを言わなくてもいいのに…
それが低い自己肯定感につながっているのかもしれません。

鈴木)文化の違いはありそうですね。

山本)向こうでは、小学生でも、人前でお母さんに甘えることがよくあります。それもあって自分が親から愛されているとわかるじゃないかと思います。

日本では、親は愛していると思っていても、子どもは愛されていると思っていないことがあるように、愛情が「かみあってない」な、と感じることがよくありました。

デンマークではスキンシップが多いので、親からの愛情が伝わりやすいんじゃないかと思います。文化の違いではあるんですけどね。

写真②0-5歳の異年齢で定員12名の保育園。園舎は家を借りていて、少し大きい家族のような園。保護者も主役になるイベントが多く、大人全員で全ての子どもを育てているような雰囲気がありました。日中は、雨でも雪でも、雷が鳴らない限りは森のような園庭に出て、元気にあそびまわります。

保育園でのインターンの様子

 自己肯定感を膨らませる保育を確立していきたい

鈴木)帰国後はどのような活動をされているのですか?

山本)帰国後半年間は大学に通いつつ保育園でアルバイトをしていました。今は保育士として働いて3年目になります。

鈴木)引き続き保育に携わっているんですね!

留学の経験を活かした将来の目標はありますか?

山本)日本の子どもの自己肯定感を膨らませるために、自己肯定感を膨らませる保育を確立していきたいです。他にも、養成校で学生に教えたり、講演会で保護者や保育士に伝えたりしたいです。

鈴木)山本さんが特に伝えたい事はなんですか?

山本)子どもの自己肯定感は親の自己肯定感より膨らまないと言われているので、親や保育士の自己肯定感を膨らますことも大切であるということ、そしてその方法も伝えていきたいです。

写真③現地で、日本のイベントがあった時に、Peace Project(トビタテ有志)のブースを設けてもらいました。「あなたにとって平和とは?」を考えてもらいながら折り鶴をおってもらい、千羽鶴にして広島に届けるというものです。写真は、大好きな語学学校の先生2人が応援しに来てくれた時のものです。

日本のイベントで、トビタテ有志によるPeace Projectのブースを設けてもらいました

編集後記

保育園の先生と言うと、子どもと接することをメインに仕事をしている人が大半だと思いますが、活動の場を保育所以外にも広げようとしている山本さんは格好いいと思いました。

今後も山本さんの活動を心より応援いたします!

今後のイベント future event

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