とまりぎ とまりぎ ートビタテ生の拠り所、トビタテ生の和を作るー

第155回:~はじめての留学特集 vol. 6 ~「留学生活すべてが新鮮だった」柏原大空さん

青山実央【事務局インターン,大学12期】

青山実央【事務局インターン,大学12期】

2021.05.18

 

「海外初チャレンジ枠」で留学したトビタテ生を取り上げて,留学の動機や留学中の話,そして,留学が与えた影響に関して紹介する「はじめての留学特集」。
 第6回目は福山市地域人材コースで留学した柏原大空さん。小学校でキャリア教育を通じて芽生えた留学への決意,留学中の思わぬハプニング,そして,留学が柏原さんの生き方にどんな影響を与えたのか聞きました。
【インタビュアー:青山実央(事務局インターン,大学12期)】

今回のトビタテ生紹介

名前:柏原大空
トビタテの期・コース:大学11期・福山市地域人材コース
留学先:アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ
留学テーマ:親からアプローチするキャリア教育(親教育)

2019年度後期からトビタテの同窓会組織である「とまりぎ」の中国支部のコアメンバーとして活動。2020年度は中国支部の代表も務める。留学前から小学校に訪問してキャリア教育などを行っており,大学を卒業した現在も活動を続ける。

英語できなくてもいいの?それなら自分も留学したい!

― 留学しようと思った理由はなんですか?

 もともと,教員免許の取得を目指して大学に入ったんです。でも,子どもたちにキャリア教育をする活動をしている時に,「あ,教員にならなくてもいいや」って思ったんです。それは,キャリア教育をする活動を通じて,「教師から子どもに働きかけるよりも親から子どもに働きかけてもらった方が効果あるじゃん!」って感じたからなんです。
 そういう親から働きかけるキャリア教育のスキルをもっと伸ばしたいなと思って,調べていくと,カナダとかアメリカの西海岸のあたりがそういう親教育を盛んに行っていると知って,実際に進んでいるところで学んでみたい!と思って留学を決意しました。

 

ー トビタテで留学しようと思ったきっかけは何ですか?

 留学したいけど,英語全然できないなと思っていたときに,同じ大学のトビタテで留学した人が授業の中でトビタテの話をしていたんです。そのプレゼンを聞いていると,「どうも,その人は英語ができないらしい。それでも留学に行けちゃうらしい。」って思ったんです。その時にトビタテは語学力とかを気にせずに,自分のやりたいことに対して補助してくれるっていうことを知ったんです。「それなら,自分もいけるんじゃない!?」と思って応募しました。
 トビタテを知るまでは留学しようなんて,1ミリも考えてなかったんです。日本から出ることも考えてなかったし,なんなら広島から出ることすら考えていませんでしたね。

 

― アメリカに留学しようと思ったきっかけは何ですか?

 もともと,行ってみたい国の一つではあったんです。それで,たまたまアメリカの西海岸が親教育が発達しているということを知って,「アメリカに行こう!」と思いました。

 

― 「親教育」とは具体的にどんなものなんですか?

 叱るときはどんな風にしたらいいか,子どもに対して否定しすぎないように,といったような子どもとの接し方を親にアドバイスするものです。心理学的な観点からアドバイスすることもあるので,臨床心理士やカウンセラーの方が行う場合もあります。
 子どもの夢って可能性がいっぱい溢れているんですよ。その可能性を100にするのも0にするのも親だと思うんです。そういう子どもの夢を100にできるような子どもとの接し方をアドバイスして,子どもと一緒に親も成長していこうっていうものです。「教育なのか?」って聞かれるとちょっとニュアンスが違うかもしれませんけど。

どんなハプニングがあっても自分のやりたいことをやる

― 留学中はどんなことをしていたんですか?

 2ヶ月間アメリカのカリフォルニア州に留学していました。親教育を行っている団体を訪問して,授業の様子を見せてもらったり,インタビュー調査をしたりしてました。家族関係に踏み込むというセンシティブな部分もあったので,なかなか活動に加わるということはできなかったですね。本当は見学とかも結構厳しかったんですけど,お願いして何とか訪問できました。そういった調査を1ヶ月間行っていました。

― あとの1ヶ月間はどんなことをしていたんですか?

 留学前に留学中に訪問させてくれる機関を3つ選んで,プログラムを組んでいたんです。提携校の先生にも協力していただいて。でも、アメリカに留学した次の日に全部計画が白紙になっていたんです。「あれ行けなくない?これはまずい!!」って思いました。最初の1週間なにもできなかったんです。「さすがにヤバい!」ってなったときに,提携校の中にある子育てや教育に力を入れている学科の学科長さんが日本人の方だということ,そして,その方は親教育の活動とかにも参加している方であることを知りました。それで,「これしかない!」と思って,その方に直談判に行ったんです。「そんなに熱意があるなら,協力してあげるよ」と言ってもらえて,学科の授業を特別に受けさせてくれたり,いろんな団体に連れて行ったりしてもらってました。
 当時は「なんとかしなきゃ!」テンパってて,無我夢中でしたね。(笑)「自分のやりたいこと何にもできないじゃん!」って。

 

― 柏原さんの留学分野である親教育って日本であまり聞かないですよね。

 そうですね。かなりマイナーだと思います。あまりに日本人に受け入れづらいものではあるのかなと思います。日本で「カウンセラーに話を聞いてもらう」っていうとなんか大変なことって感じる人が多いと思うんです。カウンセリングを受けている側もなんとなくよくないことをしているっていう感覚を持っているんだろうなとも思います。でも,アメリカの人って髪の毛を切ってもらう感覚でカウンセラーに話をきいてもらいに行くんです。アメリカの人たちって相談することに抵抗感とか恥ずかしさがないのかなと思います。逆に,相談しなくて,何か失敗した時の方が恥ずかしいと思っている人が多いと思います。その文化的な違いは大きいかなと思います。
 なので,アメリカで学んだことがそのまま日本でできるのかっていうとそうじゃないんですよね。こんなに文化的な違いが大きいと。日本人はあまり自分の家の中のことを外に見せることをしないので。じゃあ,どうやったら日本でも親教育が普及していくんだろうということを考えています。

 

― 留学でしか体験できない印象的な出来事はありましたか?

 出来事ではないですけど,必死になれました。言葉通じないし,だからといって頼れる人がすぐ近くにいるわけでもないし。人間はなんとかしようと思ったら,なんとかなるんだなと思いました。
 あとは,実際に現地で生活するだけで印象的なことがたくさんありました。アメリカの人ってこんな生活してるんだとか,こうやって人間関係を築いていくんだとか,裏路地ってどんな風になっているんだろう?漫画みたいな世界があるのかな?って思ったりとか。生活していくだけで,全部が新鮮でした。日本で培った常識とかを崩そうと思うんだったら,留学だなと感じました。日本での当たり前が当たり前じゃない時の感覚とかは留学でしか味わえなかったです。

自分がかかわった人みんなが「いい人生だった」と思ってくれるようなきっかけになりたい

― 留学後に何か変化はありましたか?

 精神的に大人になりました。自分ではそんなことは思わないんですけど,他の人から話を聞くと「あー,成長したかも」と思います。現地であんなハプニングを乗り越えているので,やっぱり成長してましたね。
 あとは,2020年度にとまりぎ中国支部の代表をしていたときに,自分が思っていたように活動できなくて,逃げ出したくなったことも要因としてあると思います。自分でなんでも抱え過ぎて,いっぱいいっぱいになって,一時期,音信不通になってしまったんです。でも,コアメンバーが手を差し伸べて助けてくれたり,話を聞いてくれたりして,やっと自分を取り戻しました。そこで,自分ができること・できないことがはっきりして,コアメンバーとお互い助け合いながら,1年間やり遂げることができたんです。人と人のつながりや助けを求めることの大切さを知った大事な経験だと思っています。自分って意外とできないんだなって認められるようになったら,大人になれました。 

 

― 他になにか変化ありましたか?

 留学前からしていたキャリア教育の授業の質は上がりました。

 

― そのキャリア教育の授業ってどんなことをするんですか?

 まずは,子どもたちに自分のことを知ってもらうんです。「自分はどんなことが好きなのか」「どんなことが得意なのか」とか。そのあとに自分の将来の夢を考えてもらうんです。それで,そのあとに自分の将来の夢を発表してもらうんですけど,そこでは自分が将来その夢を叶えたという設定で発表してもらいます。そして,最後にその夢を叶えるために今日からどんなことができるのかということを考えてもらうんです。
 やっぱり毎回,小学生の子たちが自分たちの予想を超えた大きな夢を語ってくれるので,とても楽しいです。この授業のあとに,「成績が上がりました」とか「前よりも活発になりました」っていう先生からのコメントをもらうとやってよかったなと思いますね。

 

― トビタテで留学してよかったことはありますか?

 とまりぎコアとして活動できたことです。留学前からとまりぎコアとして活動していて,留学中もとまりぎコアのミーティングとかに参加していたんです。その時は,ハプニングもあって,しんどかった時だったので,コアメンバーから「留学どう?楽しんでる?」って聞かれて,相談したら,メンバーみんなの経験談とかを教えてくれて,励ましてくれたんです。そのおかげで「自分は今,何のために留学しているのか」ということを再確認できました。なので,留学中も目的を見失わなかったのかなと思います。帰ってからも自分の留学を振り返る機会があったり,留学経験を活かしてトビタテコミュニティの中で活動できる場に所属できたことはとてもよかったです。
 あとは,事前研修・事後研修も受けることができてよかったと思っています。留学前に自分のことを見つめなおして,留学目的をしっかり考えることができるのってトビタテしかできないし,そこがいいところだなと思いました。

 

― 柏原さんの今後の展望・visionを教えてください。

 自分が関わった人みんなが死ぬときに「いい人生だった」と思ってもらえるきっかけやサポートをしたいと思っています。これは大学入った時から変わっていないんです。どんなに小さくてもいいので。親御さんを通じて子どもに対していいきっかけを与えられたり,自分が直接子どもにいいきっかけを与えれたりできたらいいなと思っています。それを実現するための具体的な職業とか特に考えていなくて,今までやってきた活動を続けていくだけかなと思っています。
 就職を機に,関東に引っ越してきたんです。それでも,キャリア教育の活動は続けようと思っています。小学生向けだけじゃなくて,社会人に向けてもキャリア教育ができるようになれたららいいなと思います。

 

― 最後に留学を夢見る学生に向けてメッセージをお願いします。

 留学したいって思うときって,「こういうことを学びたい」とか「将来こんなことしたい」っていう思いが心の中にあるんですよ。そういうのが本来の目的であって,留学することが目的ではないと思うんです。そのことだけは忘れないでほしいです。どんな道を通ろうが,どんだけ回り道しようが,自分の将来の夢に近づく方法って何百通り,何千通りとあると思うんです。なので,「今,何ができるのか」っていうことを考えて,1個1個頑張っていくと,いつか夢に届くと思うんです。そのなかで,留学に行きたいって思っていたら,いつか絶対に行けるときがくると思います。それまでは,着実に自分の夢を叶えるために目の前のことに一生懸命になってほしいです!

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