【インタビュー】~とまりぎはつづくよどこまでも~「2020年度全体コア―後編」
2021.05.28
とまりぎが誕生して5年。現在は100名を超えるトビタテ生がとまりぎコアメンバーとして,トビタテ生へ出会いの場を提供しています。そのコアメンバーを束ねているのがとまりぎ全体コアです。今回は,2020年度全体コアとして活動された5人のコアメンバーの皆さんにとまりぎを束ねる立場として意識していたこと,「トビタテ生のよりどころ」をどのように捉えて活動していたのか。そして,今後のとまりぎに期待することを聞きました。今回は後編をお送りします!
【インタビュアー:青山実央(2021年度とまりぎ広報ライター,大学12期)】
目次
インタビューに答えてくださったのはこちらの方々です!
名前:伊藤鈴(いとうりん)
トビタテの期・コース:大学7期・理系,複合・融合系人材コース
2020年度とまりぎ全体コア副代表。関東・東海・関西を有するセントラルブロックを束ねる。大学12期生が有志で行っている期集まりイベント「12期Now会」ととまりぎの連携担当としても活動をする。また,各地域支部の副代表が情報交換が行える場を整備する。
名前:藤枝穂乃花(ふじだほのか)
トビタテの期・コース:大学9期・多様性人材コース
2020年度とまりぎ全体広報。全体コアチームと連携しながら,「とまりぎ」をより多くのトビタテ生に知ってもらうために活動を行う。特に,とまりぎ地域支部の広報担当者どうしの関係性を強くし「チームとしての広報」を目指し活動を続けてきた。
名前:清水南良(しみずなつか)
トビタテの期・コース:大学10期・理系,複合・融合人材コース(未来テクノロジー人材枠)
2020年度とまりぎ全体広報として,SNS分析・イベント参加者の分析の土台を築く。藤枝さんと協力して,とまりぎ地域支部の広報担当者との関係づくりも行う。とまりぎ全体広報になった当初から,HPの改良に力を注いできた。
トビタテコミュニティの助けになりたい
― 全体コアになろうと思ったきっかけは何ですか?
清水
僕はもともと,とまりぎに興味があって,入るとしたら何ができるかなって考えたんです。そのときにイベントの参加者分析やツール分析などでとまりぎ運営のサポートができればと思い,とまりぎコアやトビタテ事務局の方に相談したんです。そうしたら「全体広報がいいんじゃない?」と薦めてくださったので,全体広報として活動しようと思いました。
藤枝
とまりぎ広報の仕事に魅力を感じて,この活動に参加しました。自分がトビタテやとまりぎのコミュニティにすごくお世話になっているし,とても魅力的なものなのに,それを知らない人がいるってもったいないなと思ったんです。「とまりぎの魅力をもっと広めたい!」って思いました。
2020年度以前は,広報の役割が全体コアから独立していたときもあったようなんです。それでも,広報の役割である参加者分析とかが全体の運営の助けになるのかなとも思って,全体コアもやろうと思いました。
伊藤
2019年度は北信越支部でコア活動をしていました。関東の大学院に進学をすることを機に,関東支部のコアメンバーとして活動するか,いったん離れるのか悩んでいたんです。その時に,2019年度の全体コア副代表に「全体コアになってみない?」って誘われたんです。
もともと,「全体コアかっこいい!」っていうのはずっと思っていました。その時の全体コアはみんな自分と年齢が近いのに,合宿運営とかファシリテーションこなしたり,ワークショップを設計したりしていたんです。なので,すごく憧れていました。
でも,「自分はポンコツだけど,大丈夫なのかな?」っていう不安があったんです。その時に「今できないことよりも,『今後どうなりたいか』ということが大事なんじゃないのかな?」って言葉を前副代表がかけてくれて,「じゃあ,やってみよう!」と思いました。
― 全体コアという立場で意識していたことはありますか?
清水
全体広報という役割だったので「とまりぎが対外的にどんなふうに見えているのか」とか「とまりぎの情報が誰にどうやって伝わればいいのか」っていうことを意識していました。トビタテ生だけではなく,支援企業,留学を検討している学生さんなどに対してどんな風にとまりぎが見られたいのかっていうことは意識して活動していました。
藤枝
全体広報の立場として,地域広報のみんなに何か伝える時に「全体コアがどういう意図で方針を打ち出しているのか」「全体コアがどんな思いを持っているのか」ということがきちんと伝わるように工夫していました。全体コアが思っていることと地域コアが思っていることって必ずしも同じじゃないし,地域広報のみんなにはきちんと納得して活動して欲しかったので。
伊藤
地域コアと全体コアの距離感を縮められるように努力してました。バリバリ仕事できます!っていうよりかは,ちょっと抜けてる感じを前面に出してました。「抜けているけど,頑張っているから,一緒に頑張っていこうね!」っていう姿勢で地域コアと接していました。
全体コアは全地域の様子が分かるし,地域の垣根を超えたつながりを作ることができる立場だと思うんですね。自分は特にセントラル担当だったということもあって,セントラル地域の副代表を集めた「副代表の会」を作って地域を超えて相談できる場を作りました。
あとは,自分の意識として,とまりぎの未来のことを考えるようになりました。地域コアとして活動していたときは北信越のことしか考えていなかったけど,全体コアという立場になってとまりぎ全体のことを見渡して,今後どうなっていった方がいいのかということを考えていました。
とまりぎの価値は今だけでは測れない
― トビタテコミュニティにとって「とまりぎ」は必要だとは思いますか?
藤枝
「とまりぎ=同窓会組織」という風に置き換えて考えると必要な存在だと思います。じゃあ,とまりぎの存在意義はとまりぎコアがイベントを開催し続けることなのかと言われると決してそうじゃないと思います。トビタテ生が留学した後も精力的にFacebookで情報発信ができるのって,トビタテ生の中に「トビタテは留学して終わりじゃない」っていう認識があるからだと思うんです。その認識があるのって「とまりぎ」が同窓会組織として存在していて,期集まりや同窓会を開催しているからだと思うんです。「いつでも戻ってこられる場所を提供している」という意味でとまりぎは必要だと思います。
伊藤
とまりぎの価値って今だけじゃ測れないと思うんです。10年後,20年後にはもっと面白い組織になっているんじゃないかなと思っています。トビタテの全期生グループで「こんなイベント開催します!」とか「こんな事業します!」って投稿されているものとコラボが生まれるのも面白いなと思います。将来,10年・20年・30年後にも繋がり続けるために,とまりぎはイベントを開催しているんじゃないかなと考えています。とまりぎがイベントを開催して,そこに参加してくれるトビタテ生がいる限り,コミュニティは続くことができるのではないかなと思います。
2020年度は,オンラインのイベントが主流でした。それのおかげで地域を超えてイベントに参加してくれる人が増えたんじゃないかなと思います。例えば,とまりぎ関西のイベントに関東に住んでいる人が参加したり。実際に会えなくても,繋がりが広がることはあったと思います。コロナ禍で対面型のイベントが開催できなかったということは10年後とか20年後とかを見据えたら,そんなにネガティブに考えなくてもいいんじゃないかなと思っています。
清水
実は,全体広報になってからとまりぎのイベントに参加し始めたんです。そのなかで,とまりぎの存在意義を2つ感じていました。
1つ目は心のよりどころであるということです。ゆるく安心できるつながりがあることってやっぱりいいなとイベントに参加しながら思いました。1年間オンラインイベントの活動しかできなかったけど,全国規模でつながりを作ることができたということは意義のある団体として機能していたんじゃないかなと思います。
2つ目は刺激のある仲間に出会えることですね。イベントに参加したり,インタビュー記事とかで,活動的なトビタテ生を見ると「自分も頑張ろう!」と思える仲間と出会えること,そして,そういう出会いの場を提供しているとまりぎはトビタテの中ではなくてはならないものだと感じました。
実際に会えないからこそ,参加する意義を提供することが大事だった
― コロナ禍で活動していくうえで大変だったことはありますか?
清水
合宿設計です!(笑)
伊藤
確かに!「オンライン合宿って何?」っていうところから始まりました。(笑)
オンライン研修の設計もしたことなかったので。合宿のいいところって,3ヶ月に1回文部科学省に集まって「久しぶり!」「元気だった?」ってコアメンバーと顔を合わせながら,ワイワイして,いざ地域に戻ったときに「よし!頑張ろう!」っていうところだと思うんです。オンラインでどうやって楽しく合宿をしながら,地域コア活動へのモチベーションに繋げたらいいんだろうと思いながら設計していました。
画面の向こうの参加者がどんなことを考えながら設計することもかなり大変でした。実際に会っていない分,反応が分かりにくいので。「この時間にみんなは疲れるかな~?」とか「ここは眠くなるよね~」とか想像力を働かせながら考えていました。
清水
朝から夕方までオンラインで合宿って正直きつくないかという思いはありました。参加者の人数を見たときに,やっぱりオンラインだとしんどいって思っている人が多いのかなと思いました。なので,2日間朝から夕方までパソコンの前にいる意味を提供できるのかということは常に合宿設計の時に考えていました。とまりぎコアのみんなが喜んで参加してくれるかどうか考えるのはやっぱり難しかったですね。
藤枝
全体コアは設計している分,流れが分かっているからある程度は大丈夫かもしれませんけど,地域コアメンバーって「次に何やるんだろう?」「いつまでこの時間が続くんだろう?」って不安になりながらパソコンの前で1人だったかもしれないなと考えると,地域コアもしんどかったと思います。
それに,実際に文部科学省での合宿を経験しているコアメンバーが,オンライン合宿を経験して「あ~,しんどかった」って思って,合宿を通じて,とまりぎコア活動から離れてしまうのではないかっていうことを思いながら設計していました。
とまりぎコアだけではない,トビタテ生も一緒に盛り上げていってほしい
― 最後に今後のとまりぎに期待することを教えてください。
藤枝
トビタテ生自身が会いたいって思った人にすぐ会える同窓会組織だったらいいなと思います。なので,今後もとまりぎコアとして,たくさんのつながりを作れる場所を提供し続けたいです!
清水
自発的なつながりをどんどん広げていってほしいです。例えば,とまりぎ北信越が主催で開催していた「もくもくオンライン進捗会」っていうものを開催していたんです。このイベントは最初は北信越コアメンバーが1ヶ月間のイベントとして企画して開催してくれていたんです。でも,参加者が「今後も続けていきたい!」って言ったトビタテ生が継続して企画を続けて参加してくださっているということがあったんです。その進捗会の参加者も口コミでどんどん増えていって,参加しているトビタテ生も学生だけじゃなくて,社会人もいて,海外から参加している人もいて。
「自発的なものだけど,興味あるから繋がる,そして,長く繋がる」みたいなつながりを生んでいく,そういったものをとまりぎが生んでくれたらうれしいです。そして,その起爆剤をとまりぎコアメンバーが担ってくれたらいいなと思います。
伊藤
今はとまりぎコアが積極的にイベントを開催してトビタテコミュニティを活性化してくれているけど,コアメンバーじゃない人から何かが始まったら面白いなと思っています。トビタテ生から「こんなことやってみたいです!」って連絡が来て,とまりぎコアメンバーが一緒にやるっていうことがあってもいいのかなと思います。気軽にとまりぎコアメンバーに連絡が取れるようになってくれたらうれしいです!相互発信できる環境ができたらいいなと思います!
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