第193回:理系のトビタテ生特集 第10弾伏谷侑桂さん【ハーブ入りの減塩和食を開発する】
2021.10.20
みなさんこんにちは!
大学4期でロシアに留学していたトビタテ事務局インターンの鈴木花穂です!
「理系のトビタテ生特集」という特集で、
理系分野を専門に学びに行っていたトビタテ生にスポットライトを当てて、留学中に学んだことや、その後の活躍をご紹介しております!
そんな特集の第10弾!今回の専門分野は。。。。。
「栄養学」です!!
今回は、栄養学やハーブについて学びにイギリスへ留学した大学7期の伏谷さんにインタビューしてみました!
目次
トビタテ!留学JAPANでの留学
伏谷侑桂(ふしたにゆか)さん
大学7期 理系コース
留学テーマ:ハーブ入りの減塩和食を開発する
ハーブを使って食事の楽しさを伝えたい!
鈴木)ハーブ入りの減塩和食を開発しようと思ったきっかけについて教えてください!
伏谷)私は元々、医学部栄養学科の栄養士の養成課程で勉強していて、祖父母が和食の店を経営していたこともあり、食事や栄養が身近な存在でした。
大学時代の病院実習で患者さんに出される食事を見たときに、減塩や殺菌などにこだわるあまり、正直あまりおいしそうだと思えませんでした。患者さんたちも食事を楽しんでいる様子でなく、出されたものを仕方なく食べているように映ったんです。その時に、私は食を楽しむことから遠ざかっているように感じました。それに、そもそも、普段からの食事に気を付けていれば、健康を保つこともできたのではないだろうか、と思いました。
鈴木)おっしゃるように、常日頃から気を付けていれば回避できそうな病気もありそうですよね。
伏谷)それから、和食に健康的なイメージを持つ人も多いのですが、実は和食の塩分は高いんです。そこから、ただ塩を減らすのではなく、ハーブを入れて楽しみながら減塩に取り組み、健康な体を保つことができたらいいな、と思い、このテーマを選びました。
鈴木)食事を楽しむ方法がある中で、特にハーブを使おうとした理由について教えてください。
伏谷)学生時代、私は留学生向けの寮に住んでいたんです。そこで、色々な国から来た学生と出会い、様々な国の料理を教えてもらいました。その時に、海外の色々な調味料やハーブを知り、和食に取り入れようと思いました。
鈴木)例えばどんなハーブがありましたか?
伏谷)タイなどのアジア料理では、食事をさっぱりさせるためにレモングラスが使われていました。パクチー入りのサラダもありました。
鈴木)東南アジア系の料理は、スパイスやハーブを沢山使いますよね。
伏谷)名前が分からないものもありましたが、どれも珍しくて今まで自分の食体験になかった感覚でした。
日本ではなかなかできない経験
鈴木)留学内容について教えてください。
伏谷)専門学校で、調理や栄養、ハーブの授業を受けました。
調理の授業では、毎週違う先生が登場していました。先生がキッチンに立って調理して、生徒が試食をしました。例えば、インドのアーユルヴェーダに基づく調理やレシピを勉強しました。栄養の授業は座学で、大学で学んでいた生理学やなどの人の身体の仕組みについての授業を短期間で受けました。日本と違ったのは、ビーガンやベジタリアンの人の栄養についての授業が行われたことです。
*アーユルヴェーダとは? 古代インドで生まれた伝統医学のこと
写真①栄養の授業中に配布されたクロレラ入りドリンク。味は想像を絶するほどまずかったです(笑)
座学の合間にもディスカッションがあったり、実際に試飲したりアクティブな授業が多かったです。
クロレラ入りドリンク
鈴木)欧米では、ビーガンやベジタリアンの向けの食事に注目が集まっていますよね。
伏谷)ハーブの座学の授業では、それぞれのハーブの特徴や、どういう症状の時にどういうものを使うのが良いかなどについて学びました。イギリスには、薬剤師とは別にハーブを処方するスペシャリストであるメディカルハーバリストという方がいらっしゃって、その方が先生をしてくれました。
鈴木)いいですね!ハーブを使った生活って憧れます。
伏谷)たまに先生がハーブをつめたハーブパックを配ってくれたので、使うこともありました。
授業の他には、ハーブを取り扱う地元の団体でボランティアをしました。
定期的に畑で取れたハーブを組み合わせて、オリジナルティーパックを作るなど、イベントのお手伝いをしました。こういうことに効きます、など、ハーブの効能についての話をしながら作っていたので面白かったです。
鈴木)お話を聞いていて、楽しそうな光景が目に浮かんできました。
写真②ロンドンのスーパーでは当たり前のようにフレッシュハーブがどっさり売られていました。この量はなかなか日本では購入できないなあ、と。
ロンドンのスーパーで
写真③クリスマスの時期はイルミネーションで街中がキラキラしてます!
ロンドンの商店街で友人に撮影してもらった写真
スポーツと食や栄養の分野をかけ合わせることにビビッときた
鈴木)帰国後の活動について教えてください!
伏谷)卒業してから2年間は、料理教室運営会社で、食材を扱う色々な会社とやり取りしていました。
その後転職して、現在はスポーツクリニックで栄養指導などをしています。個人でもアスリートやビジネスマンの方々に栄養指導をしています。
鈴木)いずれにせよ、これまで勉強したことを活かしてお仕事されているんですね!
スポーツに関連した仕事をしようと思ったきっかけを教えてください!
伏谷)私は留学を通じて、ヨーロッパではスポーツを楽しむ習慣が身近な人が多いように感じられて、いいなあと思いました。週末にスポーツの試合を見に行ったり、公園でランニングすることなどがとても自然で習慣的にに行われていたりしていました。そのうちに、スポーツをしている人やスポーツが好きな人が、常にスポーツを生活の中に取り入れて過ごせたら、人はずっと健康でいられるのではないかと考えるようになりました。予防医学の分野に興味があったので、スポーツと食や栄養の分野をかけ合わせることにビビッときたんです!自分がスポーツすることが好きだったのもありますが、かけあわせることによって、よりポジティブに、食事も楽しく、かつ体を動かすことも楽しめそうだと感じたんです。そして、そういう人を増やしたい!と思うようになりました。
鈴木)これまでの経験によって得られた興味や関心を上手く組み合わせて、伏谷さんに一番合っていたのがスポーツ栄養学だったんですね!
将来の夢について教えてください。
伏谷)今後も、どういう形ならその人が健やかにいられるか、そして、食事も楽しむことができるだろうかということを考えていきたいです。それと同時に、健康な人が健康でいられる、つまり、誰もが何歳になっても自分らしくいられる体づくりに力を注ぎたいと思っています。
現在も食事を楽しむことを目的に、トビタテ生の有志メンバーによる食に関わるグループの「ごちそうさん」に所属しています。
Facebook▶︎ https://m.facebook.com/GOCHISOSAN/
とまりぎでの紹介記事▶︎ https://tobitate-net.com/interview/9660/
鈴木)本当に色々な方面から、楽しく食事をすることができるような活動に取り組まれているのですね!
編集後記
食は人が生きていく上で非常に大切な営みです。ただ食事をするのではなく、楽しみながら健康に生活するために活動をされている伏谷さんは素敵だと思いました。
今後とも伏谷さんのご活躍を応援しております!
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