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第207回:理系のトビタテ生特集 第16弾西村将太朗さん【航空宇宙工学を極めるための第一歩】

鈴木花穂 事務局インターン大学4期

鈴木花穂 事務局インターン大学4期

2022.01.06

みなさんこんにちは!

大学4期でロシアに留学していたトビタテ事務局インターンの鈴木花穂です!

「理系のトビタテ生特集」という特集で、

理系分野を専門に学びに行っていたトビタテ生にスポットライトを当てて、留学中に学んだことや、その後の活躍をご紹介していきたいと思います!

そんな特集の第16弾!今回の専門分野は。。。。。

航空宇宙工学」です!!

今回は航空宇宙工学を学びに留学をした、大学10期の西村さんにインタビューしてみました!

トビタテ!留学JAPANでの留学

西村将太朗(にしむらしょうたろう)

大学10期 理系、複合・融合系人材コース

 留学テーマ:航空宇宙工学を極めるための第一歩

好奇心が組み合わさって、航空宇宙工学に関心を抱く

鈴木)西村さんは、高専に通われていたんですよね。

西村)はい、私は中学生の時から宇宙機やロケットのエンジンについて勉強したいと思って高専や大学で学んでいました。留学中は、航空宇宙に直結する機械工学について学び初めて6、7年目でした。

鈴木)元々航空宇宙工学に興味があったのですか?

西村)実は私は、小中学生時代はどちらかというと文系人間でした。鈴木)そうだったのですね!
西村)はい。実際に、高専時代初期は、理系科目のテストで赤点ばかり取っていました。
鈴木)では、どうして理系分野に興味を持ったんですか?
西村)私は本を読むのが好きで、中学生の時に天文学の本を読んで、天文学に興味がわいたのきっかけです。その流れで流体力学の本も読み、宇宙や流体力学への関心がうまく組み合わさってロケットなどにも興味がわき、航空宇宙工学にも興味を持つようになったんです。

鈴木)ところで、流体力学とはどのような学問ですか?

西村)日常のあらゆるものには、空気や水といったような周りの物質の「流れ」(流体)があります。そして、車や飛行機といった物体が動くことで「流れ」を変えたり、「流れ」によって影響を受けたりします。ものすごく簡単に言えば「流体力学」とは、この「流れ」に関する学問です。

基本的には、空気や水などの流れがあるところ全てに流体力学があると考えられています。たとえば、野球では色々な種類の球が使われていますが、球を投げることで球の周りで流れ(ここでは空気)がこんな風に変化する、流れがこういう風に影響するから球がこう動く、といったことも流体力学で説明されます。これは中学生の頃に読んだ例の流体力学の本で初めて知ったことです。

鈴木)ご解説ありがとうございました。

西村さんの様々な物に対する興味関心が上手に合わさって、航空宇宙工学に興味を持つようになったのですね。

では、次に留学を決意した経緯を教えてください!

西村)高専にいたときから、海外の大学院に進学したい、と漠然と考えていました。しかし、いきなり日本で学部生のまま海外に出るのは難しいのでは、という不安もありました。そこで、留学することで、海外の先生と知り合ったり、現地で自分がやっていけるかどうかを知りたいと思いました。

鈴木)自分の実力を知りたいという思いもあったのですね。

西村)そうですね。それから元々、海外に行ったから凄いとは思っていませんでしたが、どちらも選択肢として持てるように海外にも日本にも進学できるような準備は進めておきたいと考えていました。

流体と宇宙航空について学ぶ

鈴木)留学内容について教えてください。

西村)まずは、イギリスのバース大学のバイオメカニクス研究所で、初夏から秋まで博士研究を手伝いました。大学の学部3年生が終わるころの留学で、まだ北海道大学の研究室配属もされていなかったため、教授から紹介してもらったりすることは難しかったんです。また、イギリスだと学部生は研究室に入れないことが多いのですが、興味のある先生にあたったら学部生でも面倒を見ると言ってくれたので、お願いしました。

鈴木)すごいチャレンジ精神ですね!

西村)そこでは、流体に関する研究ということで、血液内の流れの解析を行いました。具体的には、動物の血液など、ヒトの血液と似た物を使って、心臓の内部の流れを再現し、粘度を解析しました。

写真①始めの三か月を過ごしたオックスフォードにて。残念ながら住んでいたころの写真は一枚も残っていない。写真は、後に旅行で訪れた際のもの。

オックスフォードで

写真②夏を過ごしたバース大学にて。たまにここに転がってお昼を食べたりしてました。

バース大学

その後、日本で通っていた大学の交換留学制度を使い、航空宇宙の研究で歴史が長いイギリスのシェフィールド大学で留学しました。そこでは、授業と並行して、博士学生の元で研究を手伝ったり、議論をしたりしました。修士の授業を受けて、単位も取りました。

鈴木)修士の授業も受けられたのですね。すごいです。

日本のために学んだことを活かしたい

鈴木)帰国後の活動について教えてください!

西村)帰国後は、研究室に配属されて、ロケットやガスタービンなどのエンジンの燃焼の不安定性について研究しました。

*ガスタービンについて、詳しくはこちらをご覧ください↓

東京大学『ガスタービンについて』(閲覧2021年11月30日)

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/jetlab/gtsj/

鈴木)研究内容について、詳しく教えてください!

西村)ロケットなどの化学エンジンでは、それぞれ中で燃料の燃焼が起きているのですが、特定の条件下で発生する火炎の振動(不安定性)があると、エンジンが壊れる可能性があります。このメカニズムについて研究していました。

大学を卒業し、本年度4月より、東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻で、小型の人工衛星用の推進機を研究する研究室に所属しています。今は、燃焼について学んだことを活かせる化学推進(ロケットや人工衛星エンジンが進むこと)の班にいます。院試の問題含め、シェフィールド大学で学んだことも活かされています。

写真③現在の東京大学での実験環境。宇宙推進機の実験のため、時に大きな真空チャンバ―内に推進機を搬入して実験を行います。

東京大学での写真

鈴木)留学で学んだことが活かされているのはいいですね。 

西村)色々な状況が重なり当初の予定を延期したのですが,来年の初めごろより、イギリスのケンブリッジで、今度は博士学生として、学部時代に勉強していた内容にも関係がある燃焼の不安定性について研究する予定です。

鈴木)留学決定おめでとうございます!まだまだ研究を続けられるのですね。

将来の夢を教えてください。

西村)海外での研究生活や企業などでの研究経験を積み、日本に帰って日本の航空宇宙技術の発展に貢献したいと考えています。日本にも、欧州にも、NASAにも強味があります。まずはそれぞれの強味を知った上で、日本で得られるものとは違う角度の強味を身に着けたいと考えています。

米国の大学の受験もしていたため、海外における最初のキャリアを積む場所として、欧州かNASAか迷いました。ですが、生活面などを考慮して、イギリスが合うと思い、ひとまず秋からはイギリスに留学することに決めました。最終的には日本に帰って、日本のために自分が学んだことを役立てたいというこだわりがあります。

編集後記

海外で才能を発揮することも素晴らしいですが、海外で学んだことを日本のために役立てることも素晴らしいことだと思います。西村さんのような人が、これからの日本をより良くしてくれると思います。

今後の西村さんのご活躍も応援しております!

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