とまりぎ とまりぎ ートビタテ生の拠り所、トビタテ生の和を作るー

第219回:~社会人トビタテ生の留学する前と後特集vol.11~「後悔のないような生き方をする」内木雄登さん

青山実央【事務局インターン,大学12期】

青山実央【事務局インターン,大学12期】

2022.02.22

 学生時代にトビタテで留学した社会人を取り上げて,現在のキャリア選択のきっかけや「留学」がその後の人生にどのような影響を与えたのか紹介する「社会人トビタテ生の留学する前と後」特集。
 第11回は新興国コースでベトナムに留学した内木雄登さんです。留学経験のリベンジを目標にベトナムへ渡った内木さん。留学を通して将来のキャリア選択の道が変わりました。そんな内木さんが選んだ道は大手Webメディアでした。
【インタビュアー:青山実央(事務局インターン,大学12期)】

今回のトビタテ生

名前:内木雄登
トビタテの期・コース:大学10期・新興国コース
留学先:ベトナム
留学テーマ:経済の観点からベトナムと日本を繋げる

大学在学中に半年間,ベトナムに留学。帰国後はトビタテ事務局など様々なインターンを経験。トビタテ事務局でのインターンではとまりぎHPにて「トビタテ起業家特集」を運営,それらの経験も活かし自身もWebメディアの立ち上げる。卒業後は大手Webメディアに就職。

留学のリベンジをトビタテで

― 留学前はどんな将来のキャリアプランを考えていましたか?

 大学入学前は,公務員になろうと思っていました。両親が公務員であることが影響しているかもしれません。なので,大学も公務員になるのに必要な知識やスキルを学べる大学を受験していました。
 ですが,トビタテの前に行った留学をきっかけに、公務員ではなく,人の可能性を広げたり,若くてくすぶっていそうな人を助けられる仕事ができたらいいなと思うようになりました。なので,人材系の仕事を視野に入れながら,海外インターンで留学しました。

 

― トビタテで留学しようと思ったきっかけは何ですか?

 東南アジアで社会に出る前に実力をつけたいと思ったからです。
 トビタテで留学する前にアメリカに2ヶ月間,タイに2ヶ月間留学していました。特に,タイでインターンしていた2か月間はあまりうまくいかず,結果が残せませんでした。そういう経験もあって,東南アジアでインターンをしてタイでの苦い経験のリベンジをしたいと思いました。その経験の中で,自分の向いていることを探したり,自分のやりたいことを定めたり,実力をつけたりしたいという思いがあったので,また,留学に挑戦しようと思いました。

 

― もとから海外留学に興味があったんですか?

 ありました。高校生の頃に英会話スクールに通っていて,その先生が海外の面白さや楽しさを伝えてくれる方でした。なので,大学に入ったら,海外に行ってみたいなと思っていました。

 

― ベトナムではどんな留学生活を送っていたんですか?

 半年間ベトナムで人材系の会社で営業職のインターンしていました。語学学校とかには通っていなくて,インターンのためだけに留学していました。
 営業では,ベトナムの会社に訪問して,案件を取ってくる仕事がメインでした。インターン先のターゲットがオフィスで働くような人だったので,営業も英語で行うことができていました。社員の方のサポートというよりかは,1人で会社を訪問して仕事を取ってきていたので,日本よりも責任のある仕事をインターンでも任せてもらえていたかもしれません。

上司の運転するバイクに乗って,営業することも

― その会社でインターンをしたくて,ベトナムを選んだんですか?

 いや,ベトナムに行きたいという思いが先でした。
 東南アジアで長期でインターンをしたくて,いろいろ探していました。当時は既に留学したことのあるタイは留学候補先としては考えていなく,ミャンマーもいいなと思っていたのですが,家族から許可が下りなかったので,ベトナムを留学先の候補にしました。ベトナム人は日本にもたくさんいるので,両親にとっては身近な東南アジアの国っていうイメージがあったのかもしれません。
 実際にベトナムに行ってみると,意外と田舎っていう感じで驚きました。ベトナムはバイク社会で,鉄道もあまり発展していなかったので,バイクがないと生活には不便だなと感じました。

ベトナムの街の様子

― 海外での営業の仕事はどうでしたか?

 メンタルが鍛えられました。
 土地勘もなくて,言葉も自由に使えない海外で,営業のインターンをするだけでメンタルが強くなります。でも,そういう経験も学生のうちにはなかなか体験できないので,海外でインターンしてみてよかったと思っています。

培った経験と自分の得意なことが活かせる場所で

― 留学後に,将来のキャリアプランに対する変化はありましたか?

 IT関係の仕事を将来のキャリアの視野に入れようと思いました。なので,人材系の仕事は選択肢からなくなりました。
 人材業界は,企業や転職したい人と直接会って,話を聞いて,人や職を紹介することが多く,アナログな部分が大半を占めているんです。それ自体は悪くないのですが,そういうモデルの中で,自分1人が頑張って,新しい選択肢を与えられるのって何人なんだろうと思いました。
 それに,「この人の方がいい」とか「この人の方がスキルがある」とか「この人は会社には合わない」とか人を何かでランク付けしていくようなことはしたくないなと思ったんです。企業と人の適切なマッチングはあると思っているんです。それぞれの人に合う企業があると思っています。でも,人材系は年収の何割が人材派遣会社に入るというシステムを取っている会社が多いので,高い年収が見込める人を相手にしている場合がほとんどです。
 今の時代,デジタルな部分も取り入れながら,多くの人に適切なマッチングを提供するシステムや情報をたくさんの人に届けられるような媒体を作っていけたらいいなとインターンを通して感じました。そこから,IT関係の仕事を視野に入れるようになりました。

 

― エンジニアのような技術系を目指すようになったんですか?

 いいえ,エンジニアのような技術職は向いていないと思っていました。IT関係の仕事を視野に入れ始めたときに,エンジニアのインターンをしていたんです。でも,自分には合わないと思いました。人と接することの方が好きなので,パソコンに向かって何かを作るっていうのは向いていなかったのかもしれません。エンジニアと一緒に新しくサービスを作って,どうやってそのサービスをたくさんの人に使ってもらえるようにするのかということを考える方が向いているんじゃないかと思いました。

 

― 現在はどんな仕事をされているんですか?

 今は,広告の営業をしています。ですが,皆さんが想像している営業とは少し違い,コンサルティングに近い仕事かもしれません。
 広告を打っている代理店に対して広告の運用のアドバイスをしたり,相談を受けたりしています。代理店が運用しているクライアントのアカウントの運用の提案をすることもあります。
 営業も好きだったんですけど,目標に向かって,戦略や作戦を練ることの方が好きだなと働いて思いました。

同期との1枚

― 現在の会社を選ばれた決め手は何ですか?

 マーケティングを学べる環境があって,チーム感もある職場だなと思ったからです。
 IT関係の仕事をしようと思ったときに,ITへの関わり方ってたくさんあると思ったんです。ベトナムで営業のインターンをしたり,エンジニアのインターンをしたりしながら関わり方を考えていました。そこで,1つの方法として,マーケティングの視点からITと関わることを視野に入れるようになりました。昔から,目標に向かって戦略を考えることは得意だったので,マーケティングは向いているんじゃないかと思ったんです。それで,ベトナムでの営業インターンで培った経験と自分の得意なことが組み合わさった仕事ができるような会社を決め手の1つに選びました。
 そこから,どんな会社を選択したら良いか考えていったときに,チームで何かをすることができるような会社がいいなと思いました。バレーボールとかチームスポーツが好きだったからかもしれません。兄がIT系の広告代理店で働いていたので,話を聞いてみたら,広告代理店の仕事はあまりチーム感っていうのはないなと思いました。
 それで,媒体を提供している会社はどうなんだろうと思うようになりました。Web媒体にはニュースサイトとかいろいろなものがあるんです。でも,自分はそのニュースサイトに載っているニュースだけとか限定的な情報を提供するのではなくて,多種多様な情報を提供できる媒体にしたいと思いました。
 そこで,今の会社の説明会に行ったら,コミュニケーションも取りやすい環境だと思い,それに,マーケティングも学べて,自分の経験も活かせそうだと思ったので,入社試験を受けました。

就活時に住んでいたトビタテハウスのメンバーとの写真

― 学生時代にWebメディアを運用されていましたが,現在も続けていらっしゃるんですか?

 現在も,粛々と運営しています。学生時代には,「Z大学」という大学生の可能性を広げる総合メディアというコンセプトで運営していました。留学,就活,学生ビジネスなどの情報を利用者が分かりやすいように記事として発信していました。「Z大学」は数万人が利用してくれるようなメディアになりましたが,収益面で反省点もあったので,今は就活を中心に情報を発信しています。Twitterでの発信活動をメインに行って,1万人を超える就活生がフォローしてくれています。
 トビタテでの繋がりを通して,学生起業家の方に出会う機会があったり,トビタテ起業家ゼミの手伝いをしていました。その出会いや経験の中で,才能のある方やセンスのある方は起業しても成功すると思いました。ですが,自分は天才型じゃないし,このWebメディアで起業するのはまだ先にしようと思いました。それで,就職しました。
 起業するという選択肢もありましたが,副業として運用することもできていますし,これから旗揚げしていくという目標を持てています。それに,今の仕事に充実感を持っているので,満足しています。

そのまま突き進め

― 実際に働いていてみて,学生時代のイメージと違うことはありましたか?

  想像していたより,コンサルティングの仕事に近かったです。マーケティングの仕事もあるので,自分たちでタグを埋め込んだりするのかなと思っていました。でも,あくまで自分たちは媒体なので,必要な情報を取得するタグは広告を提供してくださっている代理店が埋め込んでいます。そのあたりは,想像と少し違いました。
 あとは,職場環境です。自分の会社はコロナ前からリモートワークができる環境で,入社前はリモートワークで自由に働き方が選べて,どこでも働けるのっていいなと思っていました。でも,1年目で働いてみると,会社に出社した方がいいなと思うようになりました。先輩方にちょっとした相談とかもしづらいですし,オンラインで雑談もしにくい中で人間関係を築くのも大変でした(笑)

 

― 働いていて,留学経験が活きていると感じる場面はありましたか?

 具体的にこの場面っていうものはないんですけど,人に優しくなって,許容できる範囲が広くなりました。自分がマイノリティを経験しているからこそ,許容できるんじゃないかなと思います。
 腹が立つ場面は結構あるんです。でも,あまりストレスを感じないように自分の中で対処できるようになりました。「まぁ,こんな考え方の人もいるよね」という感じで違う価値観に対して許容できるようになりました。

 

― 留学経験以外で,学生時代に経験しておいてよかったなと思う経験はありますか?

 仲間と何かを作るという経験はしておいてよかったと思っています。学生時代に,自分が代表で仲間50人くらいと一緒にWebメディアを作っていました。お金もない状況だったので,お金以外の要素でマネジメントをしていかなくてはなりませんでした。自分の思いやビジョンをどうやったら仲間に共有できるのか,楽しく働いてもらうにはどうしたらいいのか,指示をするときの言葉遣いはどうしたらいいのかというような人との関わり方を学べたのはとてもよかったと思っています。
 そういう経験を通して,このリーダーすごいなと思うことも増えて,参考にすることもあります。それに,自分が将来,ポジション的に誰かの上に立つことになったときに,すごく役に立つ経験だったんじゃないかなと思います。

 

― 今後実現したいこと,夢を教えてください。

 起業をしたいです。25歳までに起業できたらいいなと思っています。くすぶっている就活生や不安を感じている就活生が前向きな気持ちになって,「最初に就職した会社がここでよかった」と思ってもらえるようなサービスを提供できるようなメディアを運営したいと思っています。

 

― 最後に,学生時代の自分にメッセージを送るとしたら,どんな言葉をかけますか?

 そのまま進め!
 と伝えたいです。
 後悔のないように生きていくことを大切にして,選択をしてきました。自分が思った方向に行ってみて,あとは頑張るだけだと思っているので,当時の自分に勇気が与えられるような言葉を送ります。これはもしかしたら,今の自分にも送りたい言葉かもしれませんね。

 

編集後記 ー挑戦した人しか味わえない特別な感情ー
 タイでのインターンで結果を残せなかったから,また東南アジアで苦い経験を克服したいとトビタテでの留学を決意されたことがとても印象的でした。
私の周りでは海外の憧れや海外で挑戦してみたいという理由である人が多いです。苦い経験や悔しい思いって挑戦した人しか味わえない特別な感情だと思います。私はそういうマイナスっぽい感情を抱くとへこんでしまうタイプなので,なるべく避けて生きてきました。ですが,何か行動を起こす原動力に変えられるのであれば,そういう感情も悪くないと思いました。
次回はイギリスとタンザニアに留学後,就職して企業ノウハウを学び,今はタンザニアでソーシャル・ビジネスでの起業を目指しているトビタテ生のキャリアを紹介します。

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