とまりぎ とまりぎ ートビタテ生の拠り所、トビタテ生の和を作るー

第241回:マイプロ特集#02:命を守るナースの”こころ”を守るしくみ

竹下菜々子【事務局インターン,大学11期】

竹下菜々子【事務局インターン,大学11期】

2022.06.28

「トビタテ生のプロジェクトをもっと広めたい!」という思いからスタートしたマイプロ交流会インタビュー企画!

マイプロとは、留学を通して得た学び・興味・関心などを基にして、トビタテ生自身で発案・企画し実行する活動。

そんなマイプロを起点に自由に交流できる場として、マイプロ交流部屋というコミュニティが運営されています。


 

みなさん、こんにちは!トビタテ11期でオランダにドローン留学していた竹下です!

今回は、トビタテ3期でイギリスに留学し、現在はナースのメンタルヘルスケアサービスを提供する企業、株式会社PlusbaseでCOO兼事業開発を担当している、よしのさんにインタビューをしてきました。

医療業界と何も繋がりがなかったよしのさんが、どうしてこの業界でメンタルヘルスケア問題に携わるのか?

その経験を通してトビタテ生に伝えたいメッセージとは?

医療やメンタルヘルス、社会課題に興味がある人だけでなく、キャリア選択に迷いがある学生にも読んでもらいたい内容です。

 

【インタビュー:藤本 紗也乃、執筆:竹下 菜々子】

 

今回のトビタテ生の自己紹介

名前:よしの

期・コース、国:大学3期・世界トップレベル大学等コース、イギリス

期間: 2015年10月〜2016年7月

テーマ:シニア雇用解決のためのIT活用

経歴

ボランティア活動への参加を通して、幼い頃から社会課題に深い関心を持つ。

トビタテの留学先ではビジネススクールに10ヶ月間通い、起業家育成プログラムに参加するなど、ビジネス領域で活躍する学生や先生から多くの刺激を受ける。

社会課題をビジネスで解決するという点に関心があり、一旦は会社に就職するも、自らの手でソーシャルビジネスの解決に取り組むため、医療業界に飛び出す。

 

事業概要

ーーー命を守るナースの”こころ”を守るしくみ

看護師の友人と、『こころのセルフケア』を提供する、ヘルステック企業Plusbaseを設立。『命を守るナースの”こころ”を守るしくみ』をテーマに、看護師に特化した心の状態を見える化するチェックツールや、結果に合わせたセルフケアツールなどを提供する医療機関向けwebサービスNurse-beを提供している。

現在は、12名のチームメンバー・200名のナースモニターとともに開発中(2022年5月時点)。

会社サイト: https://plusbase.studio.site/

主な目的は、メンタル不調者の早期発見・重症化防止。次のような一連のプロセスでメンタルヘルスケアサービスを提供することで、抑うつ症状による生産性の低下を防ぎながら、集中力やレジリエンスの向上を同時に行う。

  1. 心の状態を可視化
  2. その状態に応じた認知行動療法やマインドフルネスなどのセルフケア
  3. その後、希望すれば産業保健サービスの知識提供や相談先の案内

事業を始めたきっかけ

ーーーメンタルヘルスの問題は、意外と自分の身近にある

藤本:何をきっかけに、事業を始めたのでしょうか?

よしの:きっかけは、自身のメンタル不調でした。看護師の友人に相談したところ、その友人もメンタル不調で休職を経験したことがあることを知りました。

同時に、学生時代から自分に自信があった人、私こそは大丈夫!と思っていた友人がメンタル不調に陥る様子を目の当たりにし、メンタルヘルスの問題は誰にでも起こりうることを実感しました。

藤本:日本でのメンタルヘルス問題って、どのくらいの規模になるのでしょうか?

よしの:実際に、日本におけるメンタル疾患による社会的損失は5.5兆円にものぼり、働き方改革としてストレスチェックや産業医の導入などが義務付けられているものの、精神疾患患者は年々増加傾向にあるんです。

 

ーーー医療・福祉業界におけるメンタルヘルスの重要性

藤本:どうして医療・福祉業界に特化しようと思ったんですか?

よしの:看護師の友人と話す中で、コロナ以前から精神障害による労災申請数が一番多い業界は医療・福祉業界であることを知りました。

加えて、一般企業の産業医は外部委託のため心理的安全性が担保されるのですが、病院は内部の医師が産業医を担うことから、看護師はメンタル不調を申告しにくいという現状があります。

藤本:たしかに、自分のメンタル不調を直接上司に報告することって難しいですよね。

やってみた気づき

ーーー恥を捨てて、人に頼ることの大切さ

藤本:やってみて感じたことなどはありますか?

よしの:スキルや人脈がなくても、人に頼る勇気があればどうにかなる、ということですかね。私自身、スキルも人脈もあまりない中で事業を始めてしまったけれど、ずっと周りの人に助けてもらいながら活動してますね。そして、想いがあれば共感して一緒に走ってくれる人もいる、ということに気づきました。

ーーー人に頼るって怖いし難しい

藤本:でも人に頼るって難しくないでしょうか?

よしの:たしかに私も学生時代、自分は強くないといけない、完全無欠じゃないといけない、人を助けないといけない、と思っていたんですよね(笑)

でも、実際それは間違いで、むしろ周りの人がいないと、自分では何もできないと気づいたんです。

藤本:人に頼るときに、何か意識していることとかありますか?

よしの:人に頼るときは、自分だけでは何もできないと認め、周りに発信することが大切だと思います。そして、小さい仕事から少しずつ周りにお願いすることを心がけてます。

将来のビジョン

ーーーメンタルヘルスケアの文化を広め、医療業界に変革を起こしたい。

藤本:将来のビジョンを教えてください!

よしの:現在はプロダクトの開発段階で、個人のモニターを対象にしていますが、今後は実際に病院などの組織に導入と、組織向けプロダクトの開発を検討しています。

藤本:今後が楽しみですね!

トビタテ生へのメッセージ

ーーー自分のやりたいことや物事に対する熱意を大切にしてほしい

藤本:トビタテ生に何か伝えたいことはありますか?

よしの:自分のやりたいことや物事に対する熱意を大切にしてほしいですね。社会に出て就職すると、仕事や会社のことなど目の前のことで頭がいっぱいになってそういった想いを忘れてしまったりするので。

藤本:何かそう思うきっかけとかあったんですか?

よしの:実は留学中に、世界的IT企業の内定をもらったんです。だけど、今後のキャリアを見据えたときに、このままこの企業に就職してもいいのだろうか、と悩みました。

そんなときトビタテ留学JAPANプロジェクトディレクターの船橋さんにお会いする機会があり、相談する中で、”会社の色に染まってしまう前に、自分の色を確立しよう”と決意したんですよね。

お知らせ

藤本:読者の方々にお伝えしたいことがあればお願いします。

よしの:はい、以下のことを募集しています!

🌟ナースビー看護師モニター募集中!

現在、「ナースビー」Ver.0.1が完成し、実際に利用してくださる看護師の皆さんを募集しています。
https://page.line.me/?accountId=924wsxkk

🌟看護師100人カイギ参加者募集中!

毎回5人の看護師の生き方や想いに触れ、その場で交流ができ、100人の登壇をゴール解散する終わりのあるイベント、看護師100人カイギを主催しています!参加者・運営メンバーともに募集中です。

https://100ninkaigi.com/area/nurse

 

編集後記

今回は、株式会社Plusbaseで事業開発を担当しているよしのさんにお話を伺いました。

この取り組みで、医療従事者の人材不足の改善などにも期待できそうです!

今後、医療業界に変革を起こしていくであろうよしのさんに今後も目が離せません!

貴重な機会をありがとうございました^_^

※写真は許可を得て掲載しています。

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