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第246回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?まとめ記事第3弾【その国に行かないと体験できなかったこと】

鈴木花穂 事務局インターン大学4期

鈴木花穂 事務局インターン大学4期

2022.07.11

みなさんこんにちは!

大学4期でロシアに留学していたトビタテ事務局インターンの鈴木花穂です!

これまで私は、ユニークな国留学!という特集を書いてきました。

 

地図ではみたことあるけど。。。。

名前は聞いたことがあるけど。。。。

実は全然どんな国か知らない!!

という国もありますよね。そんなユニークな国に留学をしたトビタテ生にスポットライトを当てて、その国の魅力や、トビタテ生の活躍をご紹介してきました!

 

この記事では、それらのユニークな国に行くことで得られるメリットや考え方について、過去に書いたインタビュー記事を元にいくつかのテーマごとにまとめをお伝えします!

 

第3弾の今回は、「その国に行かないと体験できなかったこと」を紹介します!

 

最初に紹介するのは、由井さんのインドでの体験談です。

インドの社会問題について、由井さんはこのようにお話しました。

 

由井さんの記事:第140回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第12弾 由井拓帆さん(後編)【世界を豊かにするビジネスマンに!】

 

「そもそもインドの地方ではゴミの回収システムがないんですよね。にもかかわらず、プラスチック包装の小パック石鹸が入ってきてしまったんです。本来、公的機関がゴミ回収システムのような基礎インフラを整えて、初めて民間が進出できる環境が整うと思うのですが、民間が社会課題を解決するために行っている素敵な取り組みが、新たな社会課題をつくっている。」(以上引用)

途上国の社会問題を解決しようと外国(主に先進国)から支援をしようとしたときに、現地の実態を上手く把握できずに失敗してしまうケースがあることはよく聞きます。基本的なインフラが整っていないという状況からは、事態の深刻さがうかがえます。

 

また、インドの生活習慣について由井さんはこのようにお話しました。

 

「地方の伝統的な農村部のインド女性は家の外に出てくることは男性に比べると少なく、可能性が制限されているように見えました。」(以上引用)

 

国や地域によって、性別などによる役割分担の違いが大きい地域は今も存在するのでしょうね。

 

いずれも日本ではなかなか知る機会のない、貴重な体験談でした。

 

次に紹介するのは、スウェーデンに留学した野崎さんの体験談です。

スウェーデンの社会について、野崎さんはこのようにお話しました。

 

野崎さんの記事:第134回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第8弾 野崎涼さん【教育分野から貧困改善】

「地方自治体ごとの政策の違いによって、地域間での教育格差が生まれていました。福祉の面でいうと、国の制度が充実していても、市民権がないと保護の対象になりません。」(以上引用)

 

日本では、高福祉、幸福な国というイメージが強い北欧のスウェーデンですが、野崎さんのお話を聞いて、それでも完璧な仕組みではないということが分かりました。

 

また、男女平等で知られるスウェーデンの仕組みについて、野崎さんはこのようにお話しました。

 

「現地の日本人移住者にお話を伺ったとき、「スウェーデンでは専業主婦の立場がないから、日本の女性にとっては厳しい社会ですよ」とおっしゃっていました。スウェーデンでは「社会で働く」「社会で働かない」という選択、そこに良い意味でも悪い意味でも男女間格差がない。」(以上引用)

 

日本では女性が主婦をすることに対して比較的理解があると感じますが、スウェーデンのように男女平等が徹底している国では女性が家事や育児に専念して仕事をしないことが良く思われないようです。なお、スウェーデンを含め、北欧には女性が徴兵の対象となっている国も存在します。男女平等な社会は、女性に対して厳しさも求める社会なのでしょう。

 

世界には完全な理想郷など存在せず、どの国にも一長一短あるのでしょうね。

 

次に紹介するのは、ミャンマーで図書館を作る活動をしていた茶園さんの体験談です。

ミャンマーの中でも貧しいとされる少数民族が多い地域に行った時のことを、茶園さんはこのようにお話しました。

 

茶園さんの記事:第137回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第11弾 茶園舞穂さん【絵本図書館をミャンマーに作る】

 

「友達の故郷は、土地がやせていて野菜も育たず、ご飯をご馳走してくれましたが、正直うまみはあまり感じられませんでした。貧しいってこういうことか、って思いました。加えてショックだったのは、子どもがいるところへ絵本を持って行っても「いらない」と言われたことです。いままでは本を持って行くと必ず喜んでもらえていたのに。。。その家の子たちは、貧しくて学校にいけなかったんです。最低限の生活が維持できないと教育どころじゃないと思いました。」(以上引用)

 

世界の中でも特に裕福な国である日本では、普段食べ物に不自由な人がいる状況を見る機会が少ないでしょう。「この世の中には貧しい人がいるという」ことを本や新聞、ニュース、ネットなどで見聞きしても、自分の目で貧困を見て実際に体験したことがない人にとっては、「貧困とはどういうものか」についてなかなか実感がわかないと思います。

なお、この時に感じた「無力感」をきっかけに、茶園さんは2021年当時、貧困問題解決のために行動し続けているそうです。

 

次に紹介するのは、ヨルダンで活動をしていた大川さんの体験談です。

 

大川さんの記事:第143回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第13弾大川梨恵さん【日本とヨルダンの文化交流】

 

当時世界で二番目に大きいとされるザアタリ難民キャンプを訪れた大川さんは、こうお話ししました。

 

「どんなに大きくてもそこはキャンプで、私たちが住んでいるような街にある、いい意味でのごちゃごちゃ感が全くない。開けた平野に、人工的に作られたような場所だなあと感じてしまいました。」

「ヨルダンをはじめとして、中東の国って意外と生活水準が高いんです。蛇口をひねれば水もお湯も出るし、停電もあまりない。私たちが突然、電気があまり来ない仮設住宅で暮らすとなると大変ですよね。シリアの人たちにとっても、難民キャンプでの生活は元々の暮らしの水準とかなり違うので、本当に大変だと思います。」(以上引用)

 

情勢が不安定な中東へ渡航する人は少ない上に、日本には難民キャンプがないので、その様子を知るということは非常に貴重な経験だと思います。多くの人が敬遠する中、実際に現地を訪問して人道支援に携わることは本当に素敵なことだと思います。現地の事情をよく理解している大川さんだからこそ、難民の人たちの気持ちを想像することができるのだと思います。

 

最後に紹介するのは、パルクール大国のデンマークに滞在していた木本さんの体験談です。

デンマークの人たちがパルクールを楽しむことについて、木本さんは次のようにお話ししました。

 

木本さんの記事:第130回:ユニークな国留学特集~あなたは何しに○○へ?~第5弾木本登史さん【パルクール留学】

 

*パルクールとは何か気になった方は、上の記事を是非ご覧ください!

 

「留学中70歳くらいのおじいちゃんと5歳くらいの孫が20代歳の若者とが加わって一緒にパルクールを楽しむといった姿を目にしました。日本ではあまり見かけない光景で、年齢や性別に関わらず楽しめるのは魅力的だと思ったので、こんな世界を作りたい、と思いました。」(以上引用)

 

確かに、日本では幅広い年代の人が一緒になって一つのスポーツを楽しむ光景を見る機会は少ないかもしれません。どんな人でも楽しむことができるというパルクールを、年齢に関わらず多くの人が楽しむことができる様子を見ることができるのは、デンマークならではだと思います。

 

まとめ

日本には主に英語圏へ行く人が多く、そこが主に「外国」「海外」だとひとくくりにされて語られることがよくありますが、外国にも様々な国が存在し、それぞれ事情が異なるということ、そうしたことを知るためにも日本人があまり行かないような国で留学するのは価値があることを、こちらの記事をきっかけに多くの人に知ってもらえると嬉しいです。

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