第24回:櫻井 翔太さん(新興国コース、5期生)後編

2021年10月26日

 

みなさんこんにちは!6期の遠藤です!後編では、帰国後の活動や今後の展望についてインタビューしました!

帰国後の活動

遠藤)留学中ももちろんすごくアクティブに動いているイメージがあったけど、帰国してからもさらに活発に活動していたよね?翔太くんがやっていた「ワクワク講座」はどうしてやろうと思ったの?

櫻井)実はトビタテでフィリピンに行っている時や帰ってきてから、たくさんの人にトビタテの相談を受けたりしたんですよ。そこから派生して「自分のやりたいことが見つからないです」とか「今後どう生きていけばいいですか」みたいな人生相談を受けたんです。多い時には1ヶ月で30件、40件とかありました。

遠藤)そんなに!?

櫻井)毎回なんとか自分なりにベストなアドバイスをして、「トビタテ受かりました!」っていう報告や「自分のやりたいことが見つかって頑張っています!」というコメントをもらいました。それを受けて結構ニーズがあって、コーチング的なのがワークしてるのかなって思ったんですよね。だったら1対1じゃなくてワークショップ形式で大人数に対してやったら面白いかなって!それでフィリピンから帰国する直前くらいから、ワークショップを作り始めたんですよ!

帰国してから尊敬する先生に「こういうことやりたいんです!」って伝えたら、「面白そうだね〜!じゃあ授業でやってみる?」って言ってもらえたんです。去年2コマもらって授業をして、今年も2回2コマもらって授業をやらせてもらいました!去年は創価大学と金沢星稜大学でもやらせてもらったんです。「自分がやりたいことを見つけるワークショップ」っていう感じで打ち出して活動してましたね。

それから、防災の活動のアドバイザーとしての活動も最近は多くなってきたんですよ。あと就活もちょっとしてて、、、。

 

遠藤)翔太くんが就活頑張ってるなってSNSみて思ってたよ!(笑)他にもやっていることはある?

櫻井)あとは、フィリピンに行く前からPeace Field Japanという団体の活動に参加していたんですけど、帰ってきた後も活動に携わっています。あとはミクロネシア連邦で環境教育しているJapanesiaという団体にも入って活動していて、タイヤサンダルを作っています。ちなみにそこでの活動はフィリピンでのアップサイクルから得たヒントを活かしています。防災関連でいうと、国際交流基金が主催しているHANDs!プロジェクトで帰国後1ヶ月くらいにまたフィリピンに行きました。その翌年の2018年の2月にインドネシアに2週間くらい行っていました。とりあえずそれで一旦終わりなんですけど、次は日本フェローとして自分のアクションプランを行動に移すために、今年の3月にもう1回イロイロ市に行ったんです。そこで僕が一年間防災のプロジェクトしていた隣町の学校にパートナーをやってくれてた人がいて、その人の知り合いのチャーリーさんの学校でフィリピン人フェロー2人と5日間アクティビティをしたんですよ。実はチャーリーさんは僕が活動していた隣町の学校の先生で、「日本人が防災プロジェクトやってるらしいぞ」という噂を聞きつけて、一緒にやりたいと言ってくれたんです。

遠藤)なるほど〜!!!

櫻井)こんな感じが帰国後から現在までやっている活動ですね。

(防災・減災のアクティビティを高校生向けにやってる時の様子)

留学の成果

遠藤)じゃあフィリピンへの留学を通してどんな力がついて、その力がどのように帰国後〜現在の活動に活きたのか教えて!

櫻井)はい!まず、何個あるか忘れちゃったんで、一個ずつ言っていきますね!(笑)

遠藤)何個でもいいよー!!!!

櫻井)1つは僕が作った言葉なんですけど「伝熱力」です。一番最初に担当したアクティビティで失敗したくないなっていう気持ちが強かったんですよね。だから事前にスクリプトを作って、丸暗記してアクティビティに臨んだんですよ。そうしたらそのアクティビティに参加してくれた人からのフィードバックでは満足度が20%しかなかったんです。そのコメントの中には「理解はできるけど伝わらなかった」っていうのがあって、すごく僕の中に刺さった言葉でしたね。それは言語能力どうこうの問題ではないと思ったんですよ。それで2回目からはスクリプトを作らず、自分の中で流れを把握しといて目を合わせながらその場で出てきた言葉で伝えるようにしたんです。そうしたら2回目からは100%を超えるようになりましたね。しっかりやるということはもちろん大事ですけど、その上で自分のパッションが伝わるようにしないとダメだなと思って一年続けたので、熱を伝える力というのはついたと思います。

遠藤)伝熱力かあ、かっこいいね!

櫻井)あとは柔軟性ですね。40人も協力者を集める時とかもみんなパーソナリティも違うし、それこそ僕もフィリピンが初めてだったので習慣や文化とかも慣れるまでにすごく大変だったんですよ。慣れてからは、国民性とかも含めて自分と相手との共通項を見つけて、その人はどういう人で、その人に対してどういう風に対応していくかということを考えられるようになりました。例えばオープンマインドできない人がいたら「一緒に飲み行こうよ!」って誘ったりして、場に応じた柔軟性のある対応力が身につきましたね。実際にそれがワークキャンプの時にも求められたし、防災のイベントの準備段階から使う場面がありました。それがうまく作用してプログラムも持続可能なものになりましたね。

遠藤)なるほど!

櫻井)最後にコミュニケーション能力ですね。英語力とかの問題ではなくて、相手のマインドをしっかり掴んだ上でどう対応していくかっていう観察力を含んだものです。「なんで相手はこういうことを言うんだろう?」、「なんでこの人はこんなに拒否してくるんだろう?」みたいな相手のマインドを把握した上で、自分がやりたいこととマッチングさせながら提案していくかっていうことを意識してやっていました。

 

 

 

今後の展望

遠藤)じゃあ最後に今後どうしていきたいかっていう展望を教えてください!

櫻井)留学中、やっていくうちにプロジェクト自体はいいねって言われていたんですけど、一番最初に出てきた言葉は「じゃあ予算は?」っていう言葉だったんです。その時に感じたのはどんなに良いプロジェクトだとしても、お金っていう部分は切っても切り離せないなって思いました。そしてフィリピンから帰国後、持続可能にしていくためにもソーシャルな部分をビジネスでカバーしていく仕組みも必要だなって感じて、ソーシャルビジネスに興味を持ちました。なので最初はソーシャルビジネスの会社でインターンしてたんですけど、ソーシャルなことを謳っていても数字を気にするとどうしてもソーシャルな部分が薄くなっちゃうんだなって実感としてありました。それでビジネスも本当大事なんですけど、そうではなくて100%全力でより良い社会とか自分が目指したい目標に向かって仕事ができるところで働きたいと思ってソーシャルな所や公的機関などを中心に就活しています。それで今後は自分が得たいことを得つつ、将来的には起業したいなって思います。

遠藤)どういうことしたいとかある?

櫻井)ゴミ関係をやりたいっていうのはあります。僕の中で「ゴミっていう概念をなくす」って使命があるんですよ。ゴミは資源にもなるし、防災・減災っていうところにも繋がってくる。総括して、ゴミや環境問題っていうのが今後自分のフィールドになるのかなっていう認識の中で、やるべきこと・やんなきゃいけないこと、かつやりたいことにどう繋げるのかという感じで仕事をしていけたら良いなって思っています!

遠藤)なるほど!応援しています!今日はありがとうございました!!!

櫻井)ありがとうございました。

 

 

 

 

<編集後記>

私も出身が岩手県ということもあり、東日本大震災を経験しました。けれど翔太くんの話を聞いてディザスターツーリズムを知り、国や宗教が違えば震災の捉え方が違うことを学びました。また自分の中にあるパッションを伝え、相手のマインドを理解した上でのコミュニケーション力や対応力は日本での生活でも必要な力だと感じましたね。翔太くんが掲げている「ゴミっていう概念をなくす」というミッションが実現したら、環境に優しい世界になるのかなって思いました!翔太くんの活動に期待です!!!