第62回とまりぎインタビュー:中川 千絵美さん後編【ビジネスとソーシャルを繋げる橋になる!】
みなさんこんにちは!トビタテ6期の遠藤です。今回はインタビュー記事後編です!
目次
小さな積み重ねを大事に
遠藤)ジェイミーは留学でどんな力がついて、それが今にどう繋がっているか教えて!
中川)先ずは行動力。物事が起こった時に対応できる力とも言えるかな。普段準備をしているから急なことが起こっても変化に対応できるようになったね。フィリピンでプロジェクトを進める中で全然物事が進まなかったり、急に進んだりっていうのを経験して突如の出来事にも対応できる力がついたよ。
あとは、自分で考えながら次何するかを考えて行動するようになったと思う。カミギン島で活動していた時にトラブルが起きて悩んでいた時に、上司に「自信はなくても行動する勇気は持てる」とアドバイスをもらって自分の行動を捉え直すことができたんだよね。
遠藤)たしかにフィリピンでは予測不能な事態とかよく起こるもんね!
中川)最後に、小さな積み重ねを大事にしていることかな!「小さなbetterが世界が変える」っていつも考えているんだよね。
遠藤)いい言葉だね!
中川)e-Educationは大きいプロジェクト(企業との案件や、JICAとの案件)も持っているんだけど、そういう大きいプロジェクトも現場の人との信頼とかや教室で起こる少しづつの変化が積み重ならないと起こらないと思うんだよね。
例えばカミギンの映像授業プロジェクトは、掛け算ができなかった男の子が最終的に因数分解ができるようになったんだよ。プロジェクトをしていた3ヶ月でできたこととしては、本当に小さなことだと思うけど、こういう小さなことが現地の教育を変えていくんだなって感じたんだよね。さっきの高校生が手助けしたというエピソードもそうだけど、小さなことでも周りに広がっていけば良いなって!!!
(大好きなバングラデシュとミャンマーの友人たちと。)
麦わらの一味のように…
遠藤)ジェイミー今後はどうするの??
中川)就活が終わって来年の4月からは今までの3団体とは違ってビジネスっていう面では大きい会社に入社することが決まっているよ。
遠藤)今までソーシャルな部分と関わって活動してきた印象だけど、どうしてビジネスの方に進もうと思ったの?
中川)今まで社会課題と向き合ってきたけど、自分の中にどんなことができるかって考えた時にカードが少ないことに気づいたんだよね。だけど会社に入ったら今までよりたくさんの選択肢を持つことができるんじゃないかって思ったの。より大きいことを経験することが今の自分には必要だと感じたんだよね。
あとはソーシャルセクターの人がちゃんと幸せに働けるっていうのを大きいところに入って学びたいね。ソーシャル系の仕事(NPO・NGO)だとやることは多いのにお給料が少ないとか。だけど仕事にやりがいを持って働いている人の働き方が良くするにはどうすれば良いのかってことに興味あるよ。それで私はそういう働き方を改善できるようになりたいと思うんだよね!
だけども会社で働くことに対する不安も実はあるんだよね。今まで社会課題の解決に関ってきたのに、大きい組織に飲まれて自分が持っている志が消えちゃうんじゃないかとか!入社しても草の根的な活動は社外で続けていきたいと思ってるよ!。
自分の周りのトビタテの同期たちは、すでに働いていたり大学院に進学したり続々と進路決めているんだよね。私はそれをワンピースでいうと、麦わらの一味がそれぞれの場所で数年修行してレベルアップして集まるって話に似てるなって思ってるんだよね。
遠藤)3D2Y(3days2years)の2年後に会おう!ってやつだよね。
中川)各々が選んだ道で修行して、また集って新しく今の社会を塗り替えるようなことができたら良いな!だから私も自分のいるところで輝けるように頑張りたいね!
遠藤)働いても社会課題に関わっていきたい?
中川)そう思うけど、実際働く中で薄くなるんじゃないかと思うと怖いね。だけどビジネスとソーシャルの間にある溝をつなげる橋になりたい。社会課題に関心がなくビジネスの世界にどっぷり浸かっている人もいれば、ソーシャルセクターに寄りすぎてビジネス的視点がない人などいろんな人がいるんだよね!だから私は、ビジネスの世界にいながらも社会課題解決に近づいていけるような働き方をやっていきたいな!
(日本・ミャンマー・バングラデシュのメンバーでワンピースのポーズ!)
自分の人生だからこそしっかり選び切ってほしい
遠藤)ジェイミーや私のように国際協力関係で海外へいろんな形で飛び立った/飛び立とうとしている学生にとって、キャリア選択の壁にぶち当たることは必至だと思うんだ!だからこそ、会社への就職という道を選んだジェイミーから就職しようかな?どうしようかな?という学生さんたちに向かってアドバイスをお願いします!
中川)私がやったことから言うと、いろんな団体を徹底的に見ることかな。自分もそうだったけど、国際協力や社会課題に関心がある人って企業に就職するのに抵抗感じがちだよね。自分の足を使って人に会って情報を集めて、「この会社はこういう活動しているだな」とか気づくことがあったんだよ!だから気がすむまでとことんやることが大事。けれども体調を崩さないように!
実は私も今年就活している時に、大学を休学しないで就活した方が良かったんじゃないか?とか休学の2年間は無駄だったんじゃないかって悩んだことがあるんだよね。そんな時に、同じように国際協力の活動をした後に企業に就職した先輩に「遠回りであっても自分自身の糧となった」という助言を頂いて、自信が持てたんだよね!
やっぱり、社会課題に関心のある人やソーシャルよりの人が感じるジレンマってあると思うんだけど、諦めずに自分の人生だからこそ選び切ってほしいな!!
(e-Educationの報告会の様子。毎回イベント前にやる円陣がとても好きです。)
編集後記
私もフィリピンで国際協力系の活動をしていたので、ジェイミーが抱えていた悩みやジレンマはとても共感しました。入社までまだまだ時間があるので、会社に入ってからも引き続きアクティブに動けるようにきっと彼女は最大限の力でアクションするんだろうなって感じたインタビューでした!!!