第55回とまりぎインタビュー:加藤理心さん【”愛”を届けるヴィーガン料理人】前篇

2021年11月1日

皆さん、こんにちは!
トビタテ事務局インターン生の梅木太郎です!
今回は、料理留学でアメリカに留学していた加藤理心さんをインタビューさせていただきました。

前篇では”留学後どんな活動をしているのか”、後篇では”10/4に開催されたイベント【トビタテ生∞Beyondミーティング~スポーツ×社会課題解決=2020の先の未来を創る~】でケータリング担当をしてみて感じたこと”をお聞きしました!

トビタテ!留学JAPANでの留学

国:アメリカ
期間:5か月
テーマ:大学の専門を越えて、料理留学!
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料理人としての芽生え、打倒父!!

梅木:この度はインタビューを引き受けていただきありがとうございます!料理留学を終えて数年が経った今、どんな活動をしているのかお聞きするのが楽しみです!

加藤:こちらこそありがとうございます!

梅木留学で、ヴィーガン料理の調理技術や知識を習得し、またローフードレストランの厨房でご自身でレシピを発案されておられたなどすごく実りのある留学だったと思います。帰国されてからはヴィーガンレストランでお仕事をされておられるのですか?

加藤:おっしゃる通りで、周囲の方々のサポートのおかげで充実した留学生活を過ごすことができました。帰国後は精進料理を提供している鎌倉のお店で働いていました。
留学を通してヴィーガン料理の知識や技術を習得し、留学先で出会ったレストランのオーナーとは将来に繋がるビジネスパートナーとしての関係も築くことができました。ただ、日本に帰国したとき私は“日本”の食素材に関しての知識がないってことを痛感したんですよね。そう思った時に、日本文化が築き上げてきた日本のヴィーガン料理=精進料理を学ぼう、と思ったんです。何より、美しい包丁技術や、日本の出汁・旨味文化を体得したかったんです。

鎌倉で作っていた精進料理<鎌倉のお店で理心さんが提供していた精進料理>

梅木:そうだったんですね。“日本”の食材を強調しているように聞こえたのですが何か特別な理由があるのですか

加藤:そうですね。私が料理人になろうと思ったきっかけにも繋がるのですが、実は過去に過度な減量がきっかけで、摂食障害になったんですよ。今でこそ楽しく生活しているのですが当時は知らず識らず辛かったですね。その原体験から国内の摂食障害者の減少のため、“食”を通じて美しく健やかでありたい人々の理解者である料理人になりたいと思ったんです。食材の素材を最大限に活かす方法や、今が旬な食材を調理するために農家さんと連携をとるなど、食材のことを深く知ったうえで料理することができるようになりたいと思っているんです。だから、大学では畑を学べる農学へ、足りない料理の分野は留学そして、社会で、ということなんです。

梅木:なるほど。だから料理人になりたいと考えられたのですね!実際に鎌倉のお店で勤務されてみてどうでしたか?

加藤:料理人としての自覚が芽生えましたね…!私は一般の方々をはじめ、お坊さんや檀家さんに対して精進料理をお出ししていたのですが、やっぱり食べたときに「美味しい」って言ってもらえることってすごく嬉しいんですよ。精進料理を学ぶ前は、ヘルシーで健康的な料理ばかりを作っていましたが、今は料理人として、ただただ美味しいものを提供したい。その想いがより一層強くなりました。ヴィーガン料理って”美味しい”っていうイメージよりも”健康重視”なイメージが強いと思うんです。

梅木:確かに、ヴィーガン料理が美味しいから食べる!というよりも健康的だから食べよう、環境にいいから食べよう!という認識が僕の中では強いですね。

加藤:ですよね。確かにヴィーガン料理は生活習慣病のリスクを減らしたりだとか、デトックス効果があるだとか、、摂取カロリーが総合的に抑えられ減量できるだとか…健康的と言われています。ただ、私は身体に優しいからヴィーガン料理を食べて!というよりも、すんごく美味しくて尚且つ身体にも優しいから食べて!!!という想いが強いです。

梅木:なるほど!そういう想いが理心さんの中にあるのですね!そういえば理心さんのご家族はヴィーガンですか?

加藤:いえ、違います。家族はヴィーガンではないです。特に父は美味しそうに肉も魚も食べてるんですよね。だからそんな父をヴィーガン料理で「美味い!!」って言わせたいですね。「打倒、父!!」とでも言いましょうか(笑)

梅木:「打倒、父!!」いいですね。お父様が思わず唸るほど美味しいヴィーガン料理を期待しています!

 

ヴィーガン料理を届ける者として

梅木:先ほど、ヴィーガン料理レストランでお仕事されているとお話しされていましたが、精進料理のお店は退職されたのですね。

加藤:そうですね。先ほどもお伝えした通り、美味しいがベースにありつつ健康的な料理を提供したいという想いが強いので、”ヴィーガン料理”で人々を幸せにしたいという軸は変わりません。しかし、和食だけではなく、もっと色んな料理の引き出しを増やしたいと思っている為、現在はヴィーガン料理レストランでお仕事をさせていただいております。世界各国のヴィーガン スタイルですね!

理心さんが作るヴィーガン料理<東京のヴィーガンレストランで理心さんが提供しているヴィーガン料理>

梅木:なるほど!では現在は料理人として料理を提供されているのですか?

 加藤:そうですね。料理を作ることもありますが、それに加えて食材の発注やシフトのタイムマネジメントなど経営に関する業務も行っています。

梅木:料理だけではなく経営的な業務もされておられるのですね。

加藤:そうなんです!将来、経営者として自分のお店を立ち上げる予定なので経営に関する業務をさせていただいてすごく勉強になっています。例えば、食材の発注をするときに農家さんと直接交渉して、旬な野菜をいくつ仕入れるかなど決めることができるのですが深い学びになっています。ただ与えられた食材を調理するだけではなく、どの食材が旬なのか見極めて料理することができるのはすごく大きな経験ですね。

梅木:料理人としても、経営者としても学びが深いですね!今後の理心さんのご活躍が楽しみです!

加藤:ありがとうございます!
実は帰国してからあまり自分の活動をSNSなどで発信することがめっきり減ったんですよね。というのも、自分が本当に価値のあるものを提供できるのかって。
自信を失くしてしまう時期もありまして…だから、今回インタビューの依頼をいただいて改めて自分のことを振り返ることができました!ありがとうございました!

梅木:お礼を言うのは僕の方です!理心さんのお話をお聞きしているとこちらがワクワクするのですごく楽しかったです!また、この度はお忙しい中10/4、開催イベント【トビタテ生∞Beyondミーティング】でケータリング担当を引き受けていただいてありがとうございます!

加藤:こちからこそありがとうございます!私自身、2020年のオリンピック・パラリンピックで世界各国の方々へヴィーガン料理を提供したい夢があるので、すごく貴重なお話をいただいて嬉しいです!

梅木:では、次回イベントではよろしくお願い致します!!

 

加藤理心さんの後篇記事はこちらから↓↓
第55回 とまりぎインタビュー:加藤理心さん【世界へ開いたオリパラ飯】後篇 

 


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