第18回:冬木 悠生さん(理系、複合・融合系人材コース 3期生)

2021年10月26日

トビタテ7期の川口佑磨です!今回は、スイスに留学していた冬木さんにお話しを聞きました!同じ理系で研究留学についてインタビューさせていただきましたが、分野は異なるものの共感できる点がたくさんありました。

インタビュイー:冬木 悠生さん

東北大学理学部化学科卒業

 

トビタテ!留学JAPANの留学について

留学先:スイス・スイス連邦工科大学チューリッヒ校

期間:2015年8月~2019年6月

究テーマ:薬理作用を持つ化合物の合成

 

留学のきっかけ

口)それでは、始めていきます!初めに、留学をしようと思ったきっかけは何ですか?

冬木)よろしくお願いします!大学まで海外に行ったことなくて、一回ぐらい行きたいって思っていました。大学1年のときに、語学留学のようなものでアメリカに行き、自分とは異なる価値観やバックグラウンドを持つ方々と交流することがとても新鮮で刺激的だった。でも、次に留学に行く機会があれば、自分の好きな学問を武器として磨きをかける為に挑戦したいと思った。1~2年くらいかけて東北大学で専門性を身に着けた一方で、もっと実践的に研究者として活躍したいという思いで、交換留学先からスイスの大学を選びました。大学での研究に加えて、留学後半では現地企業で、合成研究のインターンでのインターンをしました。

川口)なるほど、製薬関係の研究ということだけど、その研究を始めた動機はあったりしますか?

冬木)始めた理由は、お母さんが理科の先生で、子供の時から科学教室とか実験室に行く機会があって。スライム作りとか。小さいころから理科や化学が好きで、高校の時に研究者になりたいと思った。研究者といっても、いろいろな分野があると思うんだけど、人に寄り添うことをやりたくて、人を助けられる製薬を選びました。ロボットとか無機物ではなく、人と向き合うことがいいなと思っていました。

川口)小さいころから科学に触れることが多かったんだね。

留学中の出来事

川口)実際、スイスで留学してみて、どうだった?印象的な出来事など教えてください!

冬木)一つの製品として薬が作られていくのに直接関わるのは初めてで、とても面白かった!大学発ベンチャーで働いていたので、研究と経営の両側面に携われることができたのはとても貴重だったな。研究もすごく楽しかったけど、CEOと議論する中で、企業の経営って面白いなって感じた。研究者は開発をしなきゃ…って思っていたけど、成し遂げたかったことに対していろんな関わり方があると思ったな。

川口)うんうん、なるほど。偏見かもしれないけど、理学系の人は、物理そのものに興味をもって研究している人が多くて、工学系の人はその技術や効果がどう社会に貢献できるかを考えている感じに近いかも。その製薬の開発自体が、実際多くの人を救っているかもしれないけど、つくっている研究者たち本人のモチベーションって、自分がそこで働くことを考えるとめちゃくちゃ重要だよね。

 

冬木さんの留学中の様子

川口)留学を通じて、学んだこととか変わったことはある?

冬木)人と関わっていく中で、「何でもチャレンジできる」って思った。楽しいことや興味を持っていることに対して、いつでも新しい観点や知識を吸収することができる。研究者はこうあるべきだと、固定概念を持たなくても、実はいろんなことができると思った。留学中に関わっていた人たちは世界中から集まった本当に優秀な方々が多く、自分の専門分野と違うブロックチェーンの話をしたり、各国の政治経済の話をしたりして、知らないことばかりですごく新鮮で、たくさんの知識や考え方に触れ合って、新しいことに挑戦する動機になった。学では、英語で受講するために大学院での授業を受けていたけど、高いレベルで専門分野を学習できたことはとても恵まれた環境で日本にとどまっていてはできない、とてもいい経験ができたなと思った。

川口)確かに、ドイツにいたけど、日本よりいろんな選択をしている人がいて、それってアリなんだってことたくさんあったな~。働きながら大学通っている人も、就職した後に大学入学する人もたくさんいるし。

留学後

川口)これからどんなことをやっていきたいと思ってる?夢とか理想とかある?

冬木)社会に対してとか世界に対してどうしたいっていうのは、まだ漠然としていて、今はいろんな仕事や人に関わる中で模索しているところかな、ただ、抽象度が高いかもしれないけど 今、自分が熱くなれることを、ともに熱中できる人と全力でやりたい。今は、IT企業で働いていて、ゲームがどういう風に作られているか、海外にもっていったときにどうなるのかということに興味をもって仕事をしています。コミュニティという面でも、東北にいたときに市役所の人と話をして地域活性化とか、コミュニティ活性化を目的として、作ろうとしたり、イベント開催したりしていました。

川口)好奇心強いですね~!これからもっと才能が開花しそう!これからの活動にも注目しています!

 

インタビューアー:川口 佑磨

佐世保工業高等専門学校 電気・電子工学科 卒業
豊橋技術科学大学大学院 電気・電子情報工学専攻 卒業
City College of New York, Electrical Engineering PhD
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