第70回 とまりぎインタビュー:乙幡 賢さん【カンボジアで学んだ”めげない精神”を糧に、物流と貿易を担うスペシャリストに!】

乙幡さん情報

名前:乙幡賢(おっぱたさとし)
期生:7期
留学先:カンボジア
滞在期間:5か月
留学テーマ:カンボジアにおけるハイドロゲルマルチを用いた持続型節水農業の可能性

乙幡賢トビタテ7期:乙幡賢さん

持続可能な農業の実現!?ハイドロゲルでカンボジアに変革を!!

梅木社会人集まり(2019/10/19)ではお世話になりました!人生の先輩として本日はお話しを聞くのがすごく楽しみです!

乙幡:人生の先輩って、すごく緊張するじゃないですか(笑)こちらこそ宜しくお願いします!

梅木:乙幡さんは現在、JAグループの肥料・生産資材の物流と貿易を担う会社で働かれておられるとお聞きしました。学生の時から物流や貿易などを学んでおられたのですか?

乙幡:いえ、大学生の頃は発展途上国の農業について研究していました。大学での研究に没頭するにつれて「もっと海外のフィールドで研究したい!」という研究欲に駆られまして大学院に進学しました。
ですが、大学院に行ったはいいものの、大学院生に対しての研究費用はほとんど支給されなくて…
だったら、「自分で資金調達しよう!」と思って、トビタテに応募しました。

梅木:ガッツがすごいですね!留学ではどんな活動を?

乙幡:留学は「カンボジアにおけるハイドロゲルマルチを用いた持続型節水農業の可能性」をテーマにカンボジアに5か月間活動していました。最初の1か月は現地の農業大学で大学教授より研究指導を受けました。
そして残り4か月は田舎の地域での圃場を使った野菜栽培の試験を行ってましたね。

梅木:カンボジアの農業!!僕の祖父が農作業をしていたのですが気候変動など色々苦労が多かったことを覚えています。

乙幡:そうですね。カンボジアは熱帯モンスーン気候に属しているため乾季と雨季の二つの季節に分類されるのですが、カンボジアの乾季は乾燥した土地ですから野菜を栽培することが難しいんですよね。粘土質の土なので機械で耕すことも容易ではないです。それに加えて水も少ないので野菜がすくすくと育つことが出来ません。
そこで、カンボジアの伝統的な陶器を使ったツボ灌漑(水やり方法)と水を保持できる高分子ポリマーのハイドロゲルを畑に使用することで、乾季の野菜栽培で収穫物の収量増加を目指す研究をカンボジアで行っていました。

ツボ漑(水やり)

ツボ灌漑(水やり方法)

見て覚えろ!自分の頭で考えろ!

梅木:留学を終え、社会人として約1年が過ぎましたがどうでしたか?

乙幡:先ほど梅木さんも仰られた通り、業務内容は港湾での肥料・農業資材などの入津から保管、包装、輸送までの業務及び、肥料・農薬や諸資材の輸出業務を行っています。
ですが、入社した頃は本当に何もわからなくて苦労しましたね(苦笑)4月から即戦力として、海外のサプライヤーや親会社との仕事の打ち合わせ、商談などいくつもの業務を任されることになりました。

梅木:なるほど。新卒からいきなりいくつもの責任が増えることに対してプレッシャーはありましたか?

乙幡:すごくありましたね。
他の社員の方々は現場経験が豊富な人ばかり、それに対して自分は新卒からいきなり本社勤務だったため、毎日プレッシャーを抱えていました。
「こんなこともわからないのか」現場経験のある職場の先輩からご指摘を頂く時もありました。正直、仕事が辛いなぁと感じることもありましたね。
ですが、貿易や物流の基礎的な知識や仕事の流れが段々と分かってくると色んな業務を任せてもらえるようになるんですよね。新しいプロジェクトを達成するためには必要な知識や経験が必要になります。
例えば、貿易や物流の知識をもとに先を見通し立てていかに効率よく仕事を進めるかなどのマネジメント力なども求められます。限られた時間内で新しいことを吸収することにしんどさを感じることもありますが、それ以上に自分の仕事の幅が広がるワクワクの方が大きいんですよね。

梅木:乙幡さんって見かけ通りすごく勤勉な方ですね!お仕事をする中で留学のこんな側面が活きている。と感じることはありますか?

乙幡:留学によってマネジメント力が養われたと感じています。留学先では研究用の野菜を育てるだけではなく、野菜を育て上げる環境も1から作る必要がありました。また、発展途上国であるため現地で資材などを自ら調達して、自分で作り上げるしかなかったんですよ。
「これを作るのに何時間かかるか」
「いかに効率よく作業を進めることができるか」など時には自分ではなく、現地の人を雇用して農作業の手伝いをしてもらうこともしばしばありました。この頃から逆算して、ゴールを達成するための糸口を見つける力は徐々に身に付けていたと思います。

カンボジアでの農作業風景カンボジアでの農作業の様子

ビジネスで恩を返したい@東南アジア

梅木:今後の展望を教えてください。

乙幡:今後は新規事業として海外、特に東南アジアに事業展開をしていきたいですね。

梅木:なるほど!”東南アジア”なのは何か理由がありますか?
乙幡:一番は留学先でお世話になったカンボジアをはじめとする東南アジアの地にビジネスを通して恩返しをしたいという気持ちが強いですね。
また、発展途上である東南アジアは農業生産技術、流通インフラ含めてまだまだ伸びしろ、ビジネスチャンスが眠っていると思います。
自分の会社のみならず、現地の企業、地域住民の方双方が共に成長するための良好な関係を築きたいですね。

カンボジアでお世話になっている人

カンボジアでお世話になった人々

梅木:そういうことだったのですね!乙幡さんがお話しされた良好な関係性を築くためには何が必要だとお考えですか?

乙幡相手を受容する姿勢でいることだと思います。
自分の良し悪しの基準で考えるのではなく、相手の立場になっての提案、配慮ある行動など、これら一つ一つの活動が積み重なって信頼が生まれ、双方の関係性が育まれていくのだと感じます。
僕は大学院生の時の研究室が外国人ばかりであったことに加え、カンボジアに留学していたこともあり色んな価値観を持った人と触れることができました。
確かに文化の違いから腹を立てたり、諦めそうになることもありますが、相手を自分の尺度で善か悪の二択で決めないことが大事だと思っています。

梅木:多種多様な人たちと関わった乙幡さんだと、言葉の重みを感じます!!

乙幡:おおげさですよ(笑)

梅木:本日は素敵なお話しありがとうございました!今後の活動応援しています!

乙幡:こちらこそありがとうございました!


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